2007年06月03日

聖地巡礼 国立民族博物館

 


万博公園にある国立民族博物館で「聖地巡礼」の特別展が開催されている。友人が見てきて、良かったというのを聞いて、行く気になった。6月の5日くらいまでだから、混んでいるかなと懸念していたが、さにあらず、空いていた。



 同行した友人は、万博公園に今は亡きお母さんを伴ってコスモスを見に来た時のことを思い出す、としばし感慨ぶかげだった。



 今は薔薇の季節で、民族博物館の前にあるローズガーデンでは、大小取り混ぜて、いろんな種類の薔薇が咲き誇っている。薔薇を毎週見に来ているという人の声が聞こえた。
三脚に固定したカメラで、光を取り込む瞬間を待っている人が、「ちょっとのぞいてごらん」と言って私にカメラを覗かせる。望遠で大写しになった薔薇一輪、花びらの柔らかさまで
微妙に写しだされていた。おじいさんは、自分で満足するだけでは収まらなかったのだろうね。


 

サンチャゴへの聖地巡礼と言えば、サンチャゴ・デ・コンポステラへ巡礼体験記「銀河を辿る」という御本を、作者である美学教授の方からいただき、読ませて頂いていたので、親しみ深かった。最近では、テレビなどでも、この巡礼についてよく取り上げられるようになったけれど、その方は、1987年から、10年の歳月をかけて、毎年夏休みを利用して、延べ1600キロの道を歩かれた。若い女性の同行者がいたとはいえ、当時も若いわけではなかった方が、驚異的な体験をされたと、感心するばかりだった。この本は、体験記としても、ロマネスク美術に関しての美学書としても貴重な本だと思う。

 
 
特別展で、「ルルドへの道」というビデオも見た。ルルドに毎年集まってくる、病に病んでいる人達の中で、奇跡的に治った人達が67人程になる、という。
 車椅子で、毎年沢山の人々が訪れるのに、たった67人とは?あまりに不公平ではないか。こういう選ばれた人達は、どういう理由で選ばれるのだろうか。
 同行した友人は、カソリックが嫌いなので、興味がわかないらしく、常設展を見に行った。
 常設展は、子供達が見ても楽しめる。アジア、アメリカ、オセアニア、ヨーロッパの民族の生活道具や、手工芸品などが展示してある。セネガルのカラフルな絵や、ガラス絵を見て、友人が描いたセネガルの絵画を思い出した。

 
イスラム、インド、韓国、日本の、それぞれの楽器を使った演奏を聴けるのも楽しい。
 それにしても、よくまあ、これだけお金をかけたものだなあ。入れ物がカラフルなのだから、建物はシンプルでいいのに。これだけの大きくて広い施設で、働く人々の人件費も馬鹿にならない。このアクセス不便な場所に建てられた建造物が一つでは、足を運ぶ人々もしれている。美術館、音楽ホールや、演劇ホールなど、お金をかけないで、多目的なホールを幾つか作れば、市民空間として利用度も高まるのではないか、そんな事を実感した。



 この博物館の中にある「みんぱく」というレストランで昼食を食べた。友人お勧めの特別スペインランチ、1500円。味はまあ、良かったけれど、1500円という値段は、ランチとして気軽に使える値段ではない。家族連れともなればなおのこと。
入っている客も土曜日のランチ時なのに少なかった。
 ちなみに、土曜日は、少、中、高校生は、無料の日でした。  

Posted by アッチャン at 12:12Comments(0)art