2009年04月18日

ルクサンブルグ公園


 


モンパルナス墓地から、上に上がっていくと、ルクサンブルグ公園は近い。昨年、息子が吉田さんの案内で、この公園に来た時には雨が降って寒かった。木の葉もまだ、芽をつけず、花もなかった。人は誰もいなかった。
一斉に花開いたのではないけれど、新緑の美しい季節に、花が咲き乱れ、咲き終わりのものまでみられる。





公園のベンチは埋め尽くされ、あちらでもこちらでも、本と読む人が、太陽を終日あびるつもりでいる。老人達はぺタング興じている。観光客なら、疲れた足をしばし休める為だが、この界隈のアパートから飛び出して来た人達の庭のようなものだから、乳母車や、子供達の遊ぶ声を、活気に満ちている。広大な公園のベンチが、人、人、人で一杯だ。

 

サンジェルマンデプレから、サンミッシェルまで歩き、「ミラマ」という中華の店に入った。午後の4時なので、この店は半休憩中、という所、3時頃まではあわただしかっただろうに、テーブルに人が見えない。昼の休みではないかと思ったくらい。奥に一人だけ客がいた。細い麺のえび餃子入りのラーメンは、スープがあっさりして美味しい。器が小ぶりなので、空腹を満たすかと心配するが、麺がしっかりつまっていて、一緒に頼んだ焼きめしが運ばれていると、満腹状態だった。

 


向かいの客は、半ボトルの赤ワインを蚤ながら、焼きめしを食べていた。一品で十分。
これが6時を超えると、人気のある店なので、席があくことはない。4時という半端な時間だったのがよかった。料理は、一つ一つ丁寧につくってくれているので、いつもより美味しいような気がする。この店のねらい目は、この時間かも。


    

Posted by アッチャン at 06:00Comments(0)パリにて

2009年04月18日

光の魔術師、パリ


 


日が暮れるのが遅くなって、9時以降にならないと暗くならない。パリの夜は光の殿堂と化す。アパートの側から27番のバスに乗ると、観光バスに乗っているようなもの、イルミネーションに彫刻のようなパリが 浮かび上がる。
 サンミッシェルを抜け、セーヌの川沿いに走り、ポンヌッフ橋を超えて、ルーブル宮とピラミッドが見えてくると、思わず、感嘆の声が。降りたくなるけど、そのままオペラまで。オペラで降りて、ガルニエを見て、マドレーヌへ。マドレーヌ寺院から、コンコルド広場を抜け、アンバリッドの橋の上から、エッフェル塔を見る。川には観光船が水に揺らいで橋の下を通りゆっくりと進んでいく。



全ての光景は、光の魔術、世界で一番美しい町、パリ、と誰もが騙されてしまう光 景だ。
セーヌ川の右岸に沿って走っていくバスは、パリ市庁舎までの間、 とても美しい光景をみることが出来る。コンシエルジュ(マリーアントワネットが最後に幽閉された塔)と寺院など、裁判所や、シテに浮かぶノートルダム寺院、などの幻想的な光景を眺められる。 



セーヌ川を船で移動する方法もきっとすばらしいに違いない。ポンヌフから出てい水上バスに乗れば、エッフェル塔の下まで行って引きかえし、。約1時間の観光遊覧が出来る。

  

Posted by アッチャン at 05:50Comments(0)パリにて

2009年04月18日

骨董市とモンパルナス墓地

 

 


4月13日は、パック(復活祭)にあたる。学校は1週間の休暇、アメリカでは10日間も休みになる。
 プラスイタリーから、BLANQUITに、特別に骨董市が出た。パリにある、有名な蚤の市では、お目にかかれない、サンルイとバカラのグラスがならんでいて、本物かどうかわからないので、買わなかったけれど、マドレーヌにある、サン、ルイとバカラの店をあとで覗いて、どうも本物ではなかったかと買わないことを後悔した。



 どこかのホテルの名入りの食器が沢山でていたり、これは、観光客目当てというようなものではないように思われた。
 その日は、歩いて行ける所まで歩こう、まずは、ルクサンブルグ公園からサンジェルマン、デ、プレを目指していた。骨董市を通り抜けまっすぐに歩いていくと、吉田さんのお墓がある、モンパツナス墓地に 続いていることがわかった。丁度良かった。息子はお墓参りをするつもりでいたので、吉田さんの導きではなかろうか。蚤の市は、吉田さんのかかさない楽しみだった。音楽譜を熱心に探しておられて、音楽を勉強している、誰誰にあげるのだ、とか、1ユーロくらいで買える掘り出しものを探しておられた。おもしろいものがあるよ、とわくわくしながら、一つの店に止まって、しゃがみこんで、物色されていた。吉田さんのお友達に選んでもらった、サンルイとミネルバ(銀食器)と同じようなのが並んでいた。
 角のお花屋さんで、白い花の鉢をもとめ、いつも入る場所から反対の入口から入った。このあたりの通りであることはわかっている。墓を見ながら歩いていくと、随分長い。

 

 先のはずれに近い所に、吉田さんが入られるお墓があった。どなたかが最近百合の花を捧げられたようだ。以前に花束を持っていって、周りに鉢植えを置かれていたので、今回は鉢を持って行った。 
 3月、まだ寒い頃ばかり伺っていた。桜の花が咲く頃は賑やかできれいだとおっしゃっていた、桜が満開だった。良く晴れた日で、吉田さんの墓碑に刻まれた言葉のように蒼空が広がっていた。

 

 お墓は、それそれの人達の作りたいようなお墓にデザインされ、写真や、彫像、墓石の上が小さなお庭にデザインされているものもある。死んだら、こんなお墓で眠りたい、と願望がお墓を作っている。日本のように、どのお墓も同じように統一され、墓に供える花束も同じ、というのとは、全く違う。明るくて、お墓に入るのも楽しみなような感じに出来ているものが多い。
 お墓を見に来る観光客フアンが多いのは、著名人参りというだけでなく、それぞれの個性が見られ、楽しい場所でもあるだろう。日本のお墓は、あんな場所に入ったら、もうおしまいだという印象を当たえるような、どこか暗さがある。これからは、思い思いに趣向を凝らした、別宅のような雰囲気を求めてもいいだろう。最近、そのデザインをする人が出てきているとは聞いているが。  

Posted by アッチャン at 05:41Comments(0)パリにて

2009年04月12日

間違いを認めないフランス人

 

 


 魚屋で牡蛎とウニ、それに少しだけホタテ貝(煮付けよう)を買った。支払いが59ユーロ、え?そんなに、と驚いて、レシートをチェックすると、12個で11ユーロの牡蛎が2回ついている。聞くと、間違っていたといって、10、5ユーロ返してくれた。別についている10ユーロは何なのだ?と聞くと、牡蛎の殻を開けたお金だ、そこに書いてあると黄色い紙を指さした。
 仕方がないのだ、とあきらめて帰る。レストランでは、目が飛び出るほどなのだから、と。その夜は、牡蛎にうに、朝買っていた、大エビと小エビ、モノプリというちょっと高級なスーパーで買った、ソーセージ、ア、ラ、カンパーニュ(田舎のソーセージという名で、ハーブが練り込まれた太い生のソーセージ)、生ハム、など、良くあれだけ食べられるものだ、冷蔵庫にあるものは、片っ端から取り出して、白や赤ワインと一緒に平らげた。
 翌日、再び、その魚屋で、今度は殻を開けずに買った。
 黄色い紙に目が行くと、12個の開け代が2,5ユーロになっている。それでは5ユーロ余分に払ったことになる。レシートを無くしたから、受け付けてもらえないとあきらめいたが、レシートが出てきたので、カフェに行くついでに魚屋に寄った。
レシートを見せ、開けだいは5ユーロのはずだと、言うと、牡蛎の箱代が入っているのだという。最初は36ヶの計算をして、開け代が10ユーロだと書いていたものが、牡蛎の数が間違っていたのに、それはそのままで返してくれなかった。今度は、透明なプラスティックの箱(日本で入れてくれる箱よるも少し分厚い)が5ユーロかかっているのだと言う。プラトー(盛り合わせる発砲スチロール)が12ユーロと書いているだろう、と指さす。そんなことくらいは、去年から知ってる。去年は、プラスティクの同じ箱に入れて無料だった。開けてくれるのも無料だった。
 




アジアのおばはんが、何度もきやがって、言葉もろくにしゃべれないのに、うるせーなあ、ぐらいに思っているのだろう。
 フランス人は、絶対に自分に非があっても認めない、と聞いたことがある。これか、と思った。
 去年は、まだ景気が良かっが、今年はインフレの不景気で、魚屋は、打撃を受けているに違いない。サービスが悪くなり、以前には無料だったものにもお金を取るようになったのだ。
 魚は、肉に比べて値段がずっと高いから、新鮮で良く売れていた店なのに、今回は夕方でも結構残っている。パック(復活祭)を迎えて、久しぶりに、沢山仕入れたようだ。蟹、はねている大きなエビなどと一緒に、店先に意気の良い殻つきの、コキーユ、サンジャックが 並んでいた。 牡蛎は道路を挟んだ前の場所に台を並べて置いている。自分で選びたいという息子に、「私がやるのだ、」と出てくる女主人、良いものばかり選ばれると困るのだ。  

Posted by アッチャン at 16:54Comments(0)パリにて

2009年04月12日

電車の中は劇場空間

 
 


パリは、Tシャツ1枚で歩けるくらいの陽気。パリから、シャルル、ドゴール空港には、電車、バス、タクシーという選択肢があるが、一番早く、便利なのは電車だ。日曜日の早朝は治安が悪いので勧められないが、平日なら通勤客も多く、心配ない。
 私がいるアパートは、左岸(リブ、ゴーシュ)の南に位置する。大学が、カルチェラタン(ラテン語で授業が行われていたので、ラテン語地区と言われた大学都市)から、各地に散らばるようになり、このあたりにも、大学が多くなった。地下鉄は、フランスワ、ミッテランの名前についた国立図書館があるので、その名前をそのまま使っている。地下鉄とPER(郊外電車)の両駅があるので、とても便利だ。ベルサイユ宮殿やオルセーには、PERC線で行ける。空港には、サンミッシェル駅でB線に乗り換えて40分ぐらい。ただ、PERは、地下鉄に比べて本数が少ないので、地下鉄でシャトレまで行き、そこで乗り換える方が、階段を使わなくてすむので、そちらの方を利用している。
 空港に迎えに行く時には、サンミッシェルで乗り換える。

酔っぱらいが「俺をうつせよ。」



 余裕を見て、早く出たのだけけれど、電車が途中で止まったまま動かない。こういうことが良くあることを忘れていた。昨日、従姉妹から借りた本を読んでいたので、気づかなかったが、しばらく停まったままのようだ。一瞬不安がよぎる。事故か、ストなら、このまま動かないことも。15分ほどして電車は動き出したので、ほっとする。
 電車は地下を抜け、外に新緑の景色が広がると、もうそこはパリの郊外だ。
 背後から歌が聞こえてきた。録音した伴奏に合わせている。あまりに上手なので、録音ではないのかと振り向くと、南米の女性のようで、生の歌だった。一曲が終わると、拍手が起こった。私も。滅多にあげないお金、財布から小銭を幾つかだした。二曲歌って、コップを持ってお金を集めに来る。結構みなさん、あげているようだった。あれぐらい上手なら、日本に来ればすぐに歌手として通用する。

 マロニエに若葉が



 町の道路に座って、ただお金を要求する物乞いがいる。もう一歩も歩けないようなかっこうで、パン屋の前に座り込んでいる若い女性がいた。倒れているのかと近づくと、物乞いをしている。
 通りで、手を出して立っている人、座って前に,缶を置いている人。
 吉田さんが言っていた言葉を思い出す。
 ただ何もしなくてお金をくれと言う乞食がいるが、そういう人にお金をあげなくてよろしい。なんでも良いから、努力をしている人でないとだめだ。上手下手は関係ないし、何をしていても良い。お金をもらうには、努力が必要だ、と。何かやれば、それは立派なパーフォーマンス、演技者だから、それに対して胸を張ってお金を要求すればよい、と言っておられるのだろう。確かに、と思いながら聞いていた。

この電車の中で歌っている女性は、プロ中のプロだ。こんなに安いお金で聞かせてもらっているのだから、私の方が有り難い。

時々、すごい演説をする人がいる。内容はよくわからないけれど、蕩々としゃべり、それから手を出してお金を要求してまわる。胸を張って回っている。

 電車の中は、劇場空間のようなものだ。時々ハプニングがやってくる。

 帰り道、電車が郊外駅でずっと止まったまま、動かなかった。だいぶ立ってから車内放送が。15分ほどしたら動きます、と。  

Posted by アッチャン at 16:49Comments(0)パリにて

2009年04月10日

ラ、セーヌ



  カフェでインターネットが20分ずつ、2回無料で出きる。のべ40分もあれば、と思うけれど、去年、ポンピドーセンターの図書館で30分間使えるのに、3度並び直した体験がある。アパートで使っていると1時間30分かかることもある。わざわざカフェまで出かけて来て、40分では用を足せないように思って、月極の12ユーロを払った。
 カフェで、コーヒー一杯頼んで長々しく座っているのも気が引ける。時折人が増えてこないかを気にしながら、久しぶりにニュースや友人のブログなども見せてもらった。
 


ちらほらと昼食を取りに人が入って来た頃、ようやく腰をあげた。
寒いのでは、と中にダウンを入れて出かけたら、汗ばむほどの暖かさ、昨日の寒さが信じられないくらい。パリのお天気は、きまぐれそのもの。
 クロワッサン1個と小さなコーヒーだけの朝食だったので空腹が激しい。いつもこのくらいでやめておけばスマートになるのに、バケット半分とチーズにバター、大盛りのサラダ、大カップのコーヒーが、私の適量になっている。
 通りを行く女性達は、アメリカのように太っている人はごくまれで、スマートで、かっこいい。服装の着こなしをきにするので、体重にはすごく敏感なのだろう。



 パリにセーヌ川がなければ、パリではなくなる。セーヌ川あってのパリ、市民だけでなく、訪れる全ての人の憩いの場所でもある。セーヌ河畔は、散歩道としても整備され、ベンチも行き届いている。夕べになれば、イルミネーションが川面に揺らぎ、夜を浮かび上がらせる。昼間は、日差しを一杯に浴びながら、好きな格好をして足を放り出し、川辺に座って本を読んでいる女性、そのまま雑誌を飾れるほど、素敵だ。

 セーヌを背にインタビュー


時には、失恋した野だろうか、涙目を浮かべてじっと川の流れを見つめる人がいる。
 犬の散歩をしながら、腕を組歩いているカップル、床に大の字に寝ている男性、
乳母車を押して川を眺めている母親、どの人も絵になっていて美しい。

 
   

Posted by アッチャン at 16:20Comments(0)パリにて

2009年04月09日

麺好きな日本人


 


 オペラ座近辺には、日本食品の店が幾つかある。ほとんどの日本食が買えるが、安くはない。私が日本から持参した、おにぎり用のふりかけのようなものは、3倍くらいの値段だ。インスタントラーメンが多いのは、一番安価で手軽に日本の味を楽しめるからだろう。
それにしても日本人は麺好きだ。この界隈に、ラーメン屋が何軒も並んでいる。以前はなかったうどん屋も2,3軒出来ている。昔は、フランス人、ラーメンを食べても、うどんやそばの味がわからないので、売れなかったのに、フランス人も食べている。



 このあたりのラーメン屋さん、皆、価額を統一して、ほとんど同じ。最低の醤油ラーメンは7ユーロで、日本で良く食べているような、半分餃子、半分チャーハンとのセットが好まれる。これは昼食は10,95、11ユーロらいだ。夜は2ユーロほど高くなる。ほとんどの人がビールなど飲み物を頼む。飲み物で稼ぐのだ。
 以前は、溢れていた客だけど、中途半端な時間もあって、ほとんど空の状態だ。




 ここからすぐ近くに、ジュンク堂もある。部屋貸しの案内の紙なども貼っていて、掲示板荷の役割も果たしている。安く使える電話カードを、いつもここで買っていたが、今年はそれほど使わないので、やめた。観光案内所もこのあたりにある。シテラマなどの観光バスがこの近くから出ている。三越とプランタン、日本食品、ラーメン横丁、うどんにどんぶり、寿司、観光案内所に、日本の本屋、すべて、オペラ座の周辺に固まっている。
 昔、父がいた頃、パリに来て、大阪屋という日本食のレストランに入った。そういう店が、いわゆる日本レストランだった。懐石のような日本料理を出していた。

 


今、そんな店は、今界隈に一つも見あたらない。そこもラーメン屋になっている。  

Posted by アッチャン at 19:01Comments(0)

2009年04月09日

快適なワンルーム生活


 日本食屋のラーメン


 このアパートは、ステュディオと呼ばれる、ワンルーム形式のもの。使い勝手は結構良い。狭いキッチンで動くのに支障をきたすこともなく、ベッドルーム兼、リビング兼、ダイニング兼、キッチン兼、なので、動きがスムーズ、簡単だし、コンパクトに生活出来る。日本の高齢者用に、こういうスタイルのものを作れば、売れるだろう。高齢化と共に、だ家一軒、あるいはマンション住まいにしても、部屋で区切られた生活は出来なくなっていく。ワンルームで行動がズムーズになれば、車椅子でも生活出来る。年を取るの、物はいらなくなるばかり、これくらいの広さがあれば、十分だと思う。11坪くらいの空間だろうか。スペースが小さいと、安価で売り出せるから、買いやすい。高齢に備えて、万が一のセキュリティーをしっかりする。場所は、生活に便利な都会に。
 
 

アパートの下に、コンビニのもう少し充実した、小さなスーパーがあれば申し分ない。高齢者が、自立した生活が出来るように、環境を整える事は、これからの福祉に必要不可欠なこと、そのために国はお金を使うべきだ。民間の、それこそお金がなければ入られないような、有料老人ホームよりも、自立した生活を最後まで送れるような、箱作りと素材を考えていくことが大切だ。
 パリ中に、網の目のように走っているバスが、お年寄りの足になっている。ニューヨークでもそう。車椅子ように、広く場所が空けられている。ニューヨークもパリも地下鉄が充実している画、それ以上にバスが市民の足になっている。通りと言う通りにバスがくまなく走っている。ニューヨークでは、通りが互い違いに、上下に走っているので、わかりやすい。

 


 日本は、曖昧が好きだからなのか、道路計画がなってない。家は好き勝手、土地の整理区画は全く出来ていない。ここにも、これから景気対策の公共事業が山ほどありそうだ。 京都は、町が碁盤の目のようなっていて、わかりやすいし、バスもある程度充実している。町の中に、高齢者が住む空間を作り、周りが高齢者を支える環境作り、そういう公共事業を始めてほしいものだ。バスを増やせば、車はいらなくなる。雇用が増える。公共事業で雇用が増える。自立したお年寄りが増えれば、施設に空きが出来る。ステュディオを買えない人に入ってもらえるようになる。
 皆が少しずつ負担することで、皆が幸せになれるような環境と社会を作ることが出きれば、と思う。  

Posted by アッチャン at 16:32Comments(0)パリにて

2009年04月09日

フランスでは無料はない


 


  昨日も今日も、雨。今朝は一段と寒くなった。朝一番に、カフェに行くつもりだったが、横なぶりの雨で気が失せてしまった。朝食を取って、40分無料のインターネットにアクセスしてみようと、朝から何も食べていなかった。文章を打っているうちに、雨が上がるだろうと期待していたのだが、一向にやみそうになく、お腹は空いて、ギブアップ。アパートの電話回線で入れ、しばらくすると、エクスプローラーが働かなくなり、入れていたブログは途中で更新出来ないまま。もう一度アクセスしなおすと、今度は速度が遅くなった。電話回線を使っていると、1時間がすぐにたってしまう。1時間半という時も。



 

カフェに行けば、1,2ユーロでコーヒーを頼むと、20分づつ2回無料で出来るそうだ。
 午後、銀行でランデブーを取っているので、それまで書いたり、インターネットに入れたりして時間までアパートにいた。遅い朝食だったので、お昼は食べずに出かけた。
 バスに乗ると、学生で一杯だった。運転手が、「ストがあるので、コースを変える。」
と言っているようだ。途中で、学生達が全員降りた。小さな旗をあげている人を先頭にして固まってどこかに行くようだ。
 サンミッシェルの所まで来ると、中にいた客も、「ストだわ。」と目を輝かせて、あわてて降りてゆく。サンミッシェル広場は学生達が大勢いて、ポリスカーや、テレビ局の車が止まっているのが見える。後ろにいた男の人が、「ストです、」と私に教えてくる。「何の?」と聞き返すと、学生のストだ、と。そんなことはわかっている。何に対してストをしているのかが知りたいのに。


 

 雨とストが重なって、バスは時間がかかっている。早く出たので、予約の時間まで十分ある。ルーブルの前に来ると、ピラミッドに入るまで並んでいる人が、日曜日でもないのに結構いる。寒いし、雨だし、それでも観光客は貴重な時間を精一杯使っている。屋根なしのオープンバスにも観光客が、寒いのに、風当たりの強い階上にいる。
 オペラまで来ると、トイレに行きたくて、また三越に行った。今日は扉が開いたままになっていて、入りやすい。
 時間に丁度間に合って、銀行の窓口についた。



 係の人は、若くて感じの良い人だった。毎月引かれているお金はなにかを聞くと、クレジットの年会費が分割されている料金だという。毎月7、35ユーロ、3月と4月の分が引かれている。前の係の人が、毎年半額にすると約束していたと言うと、そういうのは最初の年だけだと言われた。それでは7,35ユーロが12ヶ月引かれていた。
もっと安いのはないのか?キャッシュカードだけのは無料ですか?と聞くと、無料ではない、25ユーロだ、と。
 このカードが一番割安で、年に一回の一括払いでは、37ユーロとセキュリティー22ユーロ を加えた59ユーロになるという。
 クレジットカードの年会費の月払いなんて聞いたことがない。しかも月払いは、私の嫌いなリボ払いになっていた。一括払いに変えてもらい、契約書を書き直してもらった。

 


 セキュリティーというのは、インターネットなので、誰かが不正に使った場合の保証で、これに入っていないと、全く保証されない。これはどうしても入らなければならないもの。 2年前に勧められて入った投資信託の満期が、4月の30日に戻ってくる。7パーセントの損失になっている。ニケを知っているか?というので、わからない、と言うと、紙にニッケイと書いた。日本のニッケイのことだった。2年前には、20パーセントから30パーセントの利益が見込めるから、と強引に勧められたもの。満期がくれば、普通預金に入れてほしいと頼むと、係の女性は、「他の銀行に口座がなければ、普通預金Aというのに入れられると教えてくれた。金利が2,5パーセントだという。3年かかるけれど、そこで損失を埋められそうだ。日本では0パーセントに近い普通預金だというのに、。投資信託の損失が7パーセントですめば、日本よりも遙かにましだった。
 あとの投資信託は2年先と3年先に満期が来る。今の所、損失が6パーセントになっているが、満期には100パーセントの保証付きだから、安心だ。クレジットカードに保証料は高く取られるけれど、売り出し商品は、ギャランティー100パーセントで売り出すというのも、フランスでは極当たり前のことらしい。
 日本では、無料で配られているものがいくつもあるが、フランスでは無料のものはなにもない。そのかわり、買う方もシビアーなのだ。確約されたものしか買わない。  

Posted by アッチャン at 16:25Comments(0)パリにて

2009年04月08日

マドレーヌ広場

 





 三越でトイレに入り、売り場をぶらぶら見て、おもむろに外に出る。ドアマンが、仰々しくドアを開けてくれるので、以前のように気軽に入れなくなった。いつも客が多いので、紛れているのに、閑散としている。客が、2、3組ちらほら。売り場の人達が立ってその行方を伺っている感じ。団体の客があるときにしか、活気がなくなっているのだろうか。 50パーセント引きの目玉品は、品物を吟味しているので、安くて良い買い物だ。レオナルドのブラウスは、柄が良く、しなやか、ジバンシーの財布など、バーゲン時期ではないので、ほとんどのものは定額だけど、少しだけ置いている。
 出る時には、またドアを開けて、「ありがとうございました。」とフランス人が日本語でお礼を言う。
 パリに10年間住んでいた、秋田の女性は、毎日の散歩コースの一つで、三越にやってきていた。これだけ客が少ないと、ドアマンに顔を覚えられそう。 

 

 三越の側にある、マンダリンという飲茶の店がある。昔、従姉妹と食べに来た事がある。隣の席に、デザイナーのコシノジュンコ がスタッフを共に来ていた。飲茶が美味しい店で館内は広く、ほぼ満席だった。
その店も、様子が変わっているようだ。看板に、10,98ユーロの定食メニューが貼ってある。4品のコースが、10,98ユーロ。 観光客用だろう。
マドレーヌまで来ると、名だたる店が、マドレーヌ広場を周りを囲んでいる。

 


 日本人に紅茶ブームを引き込んだ、フォーションがある。ガラス製品の老舗、バカラなど、なじみのある日本人好きの店がいくつか並んでいる。マドレーヌの花市も有名。
近くには、ピアフで有名な、オリンピア劇場がある。劇場のお気に入りに花束を持って行く人が便利だろう。カップルがやってきて、彼女の為に花束を買って行く人がいた。一束15ユーロくらい、様々な花束が、奥には、特別の大きな花束が。

 


 劇場の当日半額券を売っているキオスクが、この広場にある。パリスコープとにらみ合わせて、並んで買っていく。
 オリンピアの前には、若者達がすでに並んで待っている。キオスクのおじさんに聞くと、彼らはステージの下、客席の前の席を求めて並んでいるのだという。今夜は、女性の歌手のコンサート。




 マドレーヌギャラリーという、細長い回廊がある。老舗の店が入っているようだ。
背広の仕立て屋さんがある。小さな店の中で、お年寄りのご主人が洋服を縫っている。横の場所で、奥さんらしい女性が、手伝い仕事をしている。

 

 ウィンドーに、フランクシナトラの写真が飾っている。一番古い洋服屋だと書いている。きっと有名な店なのだろう。子供服、室内装飾品やベッド用品の店、静かに、時間が止まったような、店が動いている。  

Posted by アッチャン at 20:06Comments(0)パリにて

2009年04月08日

 腹ふくるる重い



 

 パリに住む人々が、芸術の都だからといって、芸術に特別の関心を持っているわけではない。市井の人々だ。頭にあるのは、毎日の食事と、仕事のなりゆき、時には恋、日本人よりは政治に関心があるかもしればいが、それも体勢のためではなく、自分たち生活にかかわるから。
 ワインで、その日の疲れがとれていくけだるいようなつかのまの幸せは、西洋と東洋に垣根はない。
 かくほざく私も今ほろ酔いで書いている。オーストラリア白ワインを残す所なく飲んでしまった所、お酒が入って気持ちよくなると、必ず甘い物がほしくなる。飛行機でもらった貴重品のチョコレートに、ついに手が出た。コニャックも注ぐ。本格的な食後の振る舞いと同じ。心は雲をさまよっている。バケットは、半分、ワインとともに食べてしまった。
 実は、今日、銀行に行って、新しいクレジットカードを受け取ったばかり。近くの銀行で、お金を出して、ひとときは安心しているはずなのに、クレジットをもらうと全く違ってくる。ワインを買い、魚屋で新鮮なえびを買った。気が大きくなっている。大船に乗った気がする。

 

 先日、機械に飲み込まれてしまった、クレジットカードを受け取りに銀行に行った。近くの銀行は、新しいカードをここでも申請出来るから、と。彼は、新しいカードを作ると成績が上がるから。パリにいるので、日本に送られても使えない、というと、3日でここに取りに来れるからと熱心だ。私の係の事務所に電話をすると、すでに
新しいカードが、イタリアンにあるので、そこに取りに行くように、という話。

 



 新しいカードは、もうつくらないつもりでいたのに、どうなっているかわからない。
今回パリに来て、初めて27番のバスで、オペラまでの景色を楽しむ。地下鉄の方が早いので、バスは使っていなかった。バスの方が好き。車窓から、パリの風景を見ているのが好き。ところが、ルクサンブルグ公園の所で、テルミネ(終わり)と言われた。全員降りて、次のバスを待つ。21番が来た。これもサンラザール駅まで行くので、多分オペラは通るだろう。車内は一杯。ノートルダム寺院を右に見て、川を渡ると、バスはそのまま直進した。裁判所がある。その前で、沢山人が並んで待っているので、降りてみる。入館を待っている人達だった。橋を渡り、次のバス乗り場まで歩く。

 


 このへんに来ると、アパートのあたりとは全く雰囲気が違って、活気があるし、服装も違う。シャトレ、若い人が多い。
 銀行に行くと、新しいカードを出して、サインを求められた。すでに更新されてしまっているようだ。いつもの係の女性は、お産で休業中らしい。彼女が、半額にするからと言って、98ユーロのところを、半額にしてくれていたはずだった。受付で、半額になっているのかと聞くと、そういうサービスは最初だけだろうと。幾らなのか、と聞くと、冊子を見て、39ユーロだと言う。
 半額だから、とありがたく思っていたら、それよりも、通常で安くなっていた。 カードがないと困るので、サインした。たとえば、5ユーロで買える、オペラのチケットなどは、クレジットがなければ、コインを持っていないと買えない。銀行でお金を出すのに便利だ。電車の切符を、インターネットで買う場合とか、いろいろ重宝する。
保険もついているらしい。  

Posted by アッチャン at 19:22Comments(0)パリにて

2009年04月07日

オルセー

 
ミレー

  第一日曜日がフリーだということは、パリに住んでいる人達にも、絶好の入館日であることは変わりない。お金をかけないで、ストレスを解消する方法にかけては、スペシャリスト達、その上、不景気で失業者が増えているのに、物価は昨年よりもさらに上がっている、とあっては、オルセー美術館の前で、待つことくらいなんでもない。私の後ろにいるカップルに声をかけられた。手にピーナツチョコを持っていて、どうか?と指しだす。
 ノン、メルシー、メ、メルシーボークー 

 


 話好きのフランス人は、太陽が燦々と降り注いでいれば、満足なのだ。どんよりと曇りがちのパリを離れて、ミディ(南フランス)にバカンスに出かけるまでは、まだ2,3ヶ月ある。冬の間にも、太陽があれば、薄暗いアパートにはいられない。外に出て、プロムナード(散歩)が好き、公園で、本を読みながら、つかのまの太陽を浴びる。
 汗が出るほど、暖かい日曜日だから、なおさらに人が多い。でも、結構人が流れていく。セーヌ川沿いまで並んでいるので、どうなることかと懸念したけれど、意外に歩が進んでいく。 私の後ろには、いつのまにか前に並んでいたはずの日本人らしい婦人達が。話し声が聞こえてくる。私が日本人なのかどうか、彼女達にもわからないし、気にかけてもいない。相続の話をしている。お金の話から、宝石の話になり、話は延々と続けられる。
 おかげで、並んでいる時間が気にならず、人の話を盗み聞き。互いに、お金持ちだ、と言い合いしているのだから、譲り合うにしても、あまり奥ゆかしい話ではない。
 お金持ちなら、日曜日に並ばないで、もっと空いた日もあろうというもの。でもお金があるなしは関係ない。得した事が嬉しいのは、皆同じ。
 
 


オルセーの入場料は8ユーロ、やはり上がっている。失業者ならいつでも無料だが、何か証明書がいるのだろうか、ただ失業(ショマージュ)だと言えば良いのかな。
 介護の必要な身障者と付き添い(無料)なら目に見えるけれど、失業しているのか、いなかなんてわからない。
 アーティスト、報道関係の仕事をしている人、など無料入場許可の人達の条件が書かれている。昔、従姉妹にアーティストのカードを借りて入った時は、心臓がどきどき、ひやひやしながらだった。止められた事はなかったけれど、ああいう思いをするのは、若い時だけで十分。貸してあげると言われても、悪魔の誘いには応じない。 
ルーブルの入場料が9ユーロだというと、昔は6フランだったらしい。6フランが1ユーロくらいに変換されているのだから、そのインフレ率たるや、いかに。



海外美術の乏しい日本の美術館が、断腸の思いで購入する、わずかな美術品とは、比べようもなく莫大で、お金を使うわけでもなく、今も毎日のように、寄贈されている(イブ、サンローラン寄贈品も早、展示されていた)、ルーブルや、オルセーは、美術大国のフランスなのだから、無料に近くても良いのに、傲慢というほかない。日本の国立美術館の常設は、400円くらいだ。アメリカのワシントンは、ほとんどの美術館が無料、ニューヨークのメトロポリタンでも、あくまでもサジェスチョンで、自分で決めて良い。1ドルでもチケットが買える。毎週金曜日は、20ドルもするMOMAだって、フリーになる。
パリの美術館は、月に一度しかフリーの日がないし、これだけ入場料が高くなっても、観光客が喜んでいるのだから、とあぐらをかいているのだろうか。

 

日本に来る特別展の入場料が高いと思っていたけれど、同じになってしまっている。とはいえ、オルセーは、オルセーだ。パリに来れば、一度はここに来ないと収まらない。ミレーの作品が沢山あるのが嬉しい。彫像はロダンで溢れている。ロダンの弟子で恋人だった、カミーユ、クローデルは、作家ポール、クローデルの姉で、狂気生きた女性だ。ロダンの彫像と、彼女の彫像が並んで展示されている。年老いた老女(エミール、クローデル作)と年老いた男(ロダン作)

 カミーユの作


五階にある、印象派 の美術品は、ゴッホ、ゴーギャンの作品が多く、日本の教科書でなじみのあるもの。親しみのある作品が多い。
吉田さんの奥さんが、ゴーギャンを研究して、本を書かれたのは、ゴーギャンに吉田さんが、似ているからだろうか、などと話し合ったことを思い出す。


 

今回見てみれば、それほど似ているようには思えない。それよりも、炎の人、ゴッホが自身の肖像画を描いたものの方が似ているように思われた。壮絶な生き方をした目が特に。  

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2009年04月07日

マルシェ

 
 


 マルシェとは、市場のことだけど、週に2回くらい、市が立つ。ジャンヌ、ダルク教会の側に出る市場にも、新鮮な食料品がそろう。洋服や、革製品、花などの植木鉢などの店も出るけれど、皆のお目当ては、食料だろう。取れたての地の野菜や、新鮮な魚、自慢のチーズなど、安くて美味しい店には行列が出来ている。 みんな良くわかっている。
 私の目的は、おばあさんの「卵」だった。去年、息子が洋服のポケットに入れて税関をくぐりぬけた卵を売っている。アメリカでは、生み立ての新鮮な卵が買えないと持って帰った。そういうことがあって、なんだか、このおばあさんが持ってくる卵でないと、買えないと思うようになった。
 大きさで値段をわけていて、随分お年なのに、頭はしっかりしている。6個で1,9ユーロという、小さいサイズの卵が売れているので、私もそれに決めた。4個買ったら、1,4ユーロ、即座に計算してくれた。
 魚屋で、少しばかりエビが買いたかったが、長蛇の列に我慢できない。
ビールがないので、エドというスーパーに入る。買い物をして、並ぼうと思うと、ここもすごい。何列もに並んで待っている。あきらめて帰るにも、戻れない。で仕方なく並ぶ。 フランス人の辛抱強さには驚いてしまう。美術館無料の日には、よくまあ並んで待つこと。1時間や2時間だって待つ。5ユーロで買えるチケットを求めて、2時間くらい前から並んでいる。それでも買えない日もあるというのに。
 
 


近くのパン屋さんにも、長蛇の列が出来る時間帯がある。一個のパンを買うのに、外の寒さを我慢して待っている。
 このスーパーでも。アパートの下のスーパーが閉まっているので、よけに人が多いらしい。やっと私の番が回って来た。袋がほしいと言うと、3セントだと言われた。うすっぺらい代物で、瓶を入れると破れないかと心配になるようなもの。日本の、しっかりした袋が5円 というのとは訳が違う。ほとんどの人が、買い物袋持参だ。
 アメリカのように、財政危機だというのに、スーパーでいくらでも袋が消費され、高級スーパーでは、分厚いナイロンの豪華なバッグに入れてくれる。紙の袋も随分しっかりしたものを使っていて、その重さだけで、ものを入れると重さが増える。消費大国の面目にかけて、けちなことは出来ないのだろう。
辛抱の足りなすぎるアメリカ、辛抱しすぎではないの?と疑いたくなるフランス。そう、長時間のストライキが、それを象徴している。  

Posted by アッチャン at 18:22Comments(0)

2009年04月07日

マラソンに出会った



 

 朝8時20分にアパートを出て、ルーブル美術館に行く。地下から入られるルートがあるのに、また地上にしかでられない。けれど、そのおかげで、マラソンに出くわした。
 ルーブル美術館前の沿道には、応援をする人が沢山いて、スイスの羊を追うベルを鳴らしながら声援を送る人や、大きな声をあげたり、太鼓の音も聞こえて来て賑やか。

 



コースに参加している人はもの凄く多い。雪崩のように走り去っていく。速度が早いのにびっくり。中には、凝った衣装に身を包
み、あるいは、ほとんど全裸の状態で走って行く。、一瞬なので、後を追う人の軍勢に押されて、写真が撮れない。
これは有名なマラソンに違いないと思いながら、しばらく圧倒されて見ていた。走っている人の嬉しそうな表情、まだ走り始めたばかりのようだ。出発点は、すぐ近くのチュルリー公園あたりでは?それとも凱旋門?歓喜に踊る表情。

 ルーブル美術館の前には、それでも結構沢山の人が並んで待っている。昨日からひどいドライアイが、ますますひどくなって、目薬を入れながら、がんばっていた。モナリザの前に張られたロープは、去年よりもさらに遠くになり、以前のように、順次歩いて、モナリザの前を通っていくようなルートはなくなっていた。


 




大回廊に、レオナルド、ダビンチの絵画が6枚ほども並んでいる。それだけでも圧巻というべきなのに、ルーブルの所蔵絵画は、桁はずれてすごい。回廊にはいる以前、ニケの像を見て、次に、私の大好きな、ボッティチェリーのフレスコ画のおおきなのが二枚、そして入ると、有名な「カナの結婚」の巨大な絵画が迎えてくれる。フランス絵画では、「ナポレオンの戴冠式」、ルーブルは、来るたびに、初めて見るような錯覚に襲われる作品がいくつもある。大きすぎて、隅々まで見ていないから。 1時間半もいると疲れが出る。あとは、フェルメールでも見て帰ろうかと、リシリュー館に入ったつもりが、エスカレーターをいくつか乗って、出口に出てしまった。いつもなら、もう一度並び直そうかと思うが、あまりの人、目が痛すぎるので、一旦、このままアパートに帰ることにした。  

Posted by アッチャン at 18:18Comments(0)パリにて

2009年04月06日

フランスは食の宝庫

 

 


 ドライアイがひどくなり、目が痛い。コンピューターに関わっている時間が長すぎるからなのか、それとも、パリは物騒だからと、斜め肩掛けのバッグを持っているからなのか、それとも疲れからなのか、肩が凝っているのは確か。持ってきた貴重な貼り薬の封を開けた。持参した目薬は、一日中さしているが、いっこうに良くならない。
 今日は日曜日で、美術館は無料なのに、肝心の目がこれでは、頑張っても一軒どまりになりそうだ。
 昨日は、従姉妹の家で、彼女の無線に入れようと設定を試みたが、だめだった。その前の日も、一旦あきらめていたのに、アパートで電話回線が出来たので気をよくし、操作の仕方を見たら、出来そうなので、再び挑戦してみた。これもドライアイをさらに悪化させることになった。

 


 従姉妹は土曜日に、仕入れの買い物に行く。昼前に電話がかかり、行くのならと誘ってくれた。郊外にある、巨大な卸マーケットだ。専門職の人しか入れない。専門といっても、様々。医者もそう、電気屋もそう。各専門職の人が買いに来る。
 冷蔵庫と同じ寒さだから、と従姉妹が分厚いコートを貸してくれた。中に入ると、その巨大さ、食の豊富さに驚嘆するのみ。フランスだもの、と言われて、そうなのか、フランスは食の国なのだ、と改めて関心する。




友人から勧められたワインを見つけた。最近見かけなくなっている、オーストラリア産のもの。美味しいのよ、と言っても、フランスのレストランで、オーストラリアのワインを出せない。日本で買うよりもずっと安いのに、高いわねと。
フランスでオーストラリアのワインは安物でも関税がかかるので、高いのだ。
チーズ売り場で、日本で買うと結構な値段がするものを見つけて、買った。時々行くイタリアンレストランで出してくれる、パルマ産のハムが美味しいので、それをみつけて買うかどうか迷う。卸だから、沢山入っている。値段は安いけれど、食べ過ぎは良くない。店で、せいぜい70グラムくらいのを買う。肉屋で、2,3切れ注文する、それで十分なのだ。
大きな固まりのハムも買えない。えびは箱で売っている。魚売り場で、これ何という魚だと聞かれた。ぶりだった。大きな固まり。フランス人は油ののった魚が好き、骨付きは食べない。ぶりならきっと気に入るだろう。

 


牡蛎の箱がある。息子なら、こおどりして喜びそう。近くの魚屋で、木箱の入った牡蛎を売っているが、それを全て買うようなもの。アメリカで食べる牡蛎とは味が違うと言う。オマールが、水槽に。ホタテ貝は、ケースに入っている。どれもうなるほど、美味しそう、でも買えない。



寒くて、もう限界だ、というころに買い物が終わった。おもしろい所をみせてもらった。私は買いものに時間がかかるほうなので、ワインを選ぶ時間はなかった。フランスワインを買わないで、オーストラリアのワインを買うなんて、選択が待ちがっていた。
夕方まで、コンピューターのアクセスに挑戦したあげく、ギブアップ。昨日とうってかわって寒い。夢中になっていて、気づかなかったけど、身体がすっかり冷え切ってしまった。従姉には来客 が来て、外でしゃべっている。

 

コーヒーを買いに行くからと誘われて、ついていく。アメリカに、彼女が持ってきてくれたコーヒーの店。店の主人は、いつも酔っていて、陽気、コメディアン風。
パンをもらった。パン屋から残ると持ってくる。それを買い物客に無料で渡しているらしい。バケットで顎がおかしくなっているので、これはありがたい。
コーヒーは、昨日買って、封をあけたばかり。買ったのは、持ってかえることになりそう。
 風邪引きそう、もう限界、それに、時差ぼけであくびばかりでる。早々にアパートに帰る。残り物で簡単な夕食をすませ、お風呂に。簡単にシャワーですませていたけど、お風呂にお湯をはった。  

Posted by アッチャン at 18:37Comments(0)パリにて

2009年04月06日

支払いは現金で

 
 


  昨日から、ドライアイがまた出てきている。疲れと乾燥と寝不足、体調が悪い。
時差ぼけで、夕方には眠気がして、夜中に起きる、もう一度ベッドで朝まで横になっている。昨夜は7時半に寝てしまった。出かけたのは、中華のスーパーマーケットと、モノプリというフランススーパーマーケットだけ。

 


 パスは買っているが、まだあまり使っていない。
近くだから、歩くほうが、楽しいし、運動にもなる。途中で、男の人に、タンなんとか、と聞かれて、わからなかったら、
私と同じ中華マーケットを探しているのだとわかった。
 日本から持ってきたお米は、お寿司用に置いておきたいので、パリに来れば買っている、日の出と書いて、シノデとローマ字でかかれた日本米を買いに行った。これはさめると堅くなるが、炊きたては結構美味しい。さばがあるので、それも買った。近くではさばいてくれるが、ここではそういうサービスはない。その分安い。エビを買っている人が多い。 いったん入れて、また戻した。ベトナムかバングラディシュ産で、500グラム単位が最小だった。値段は安いが、あまり沢山買わない方が良い。即席ラーメンの種類がすごい。大抵は35セント、その中で,日本のカップラーメンは、日本で買うよりもずっと高い。 ベトナム、韓国、中国、にタイ、いろんなのがある。一つだけ買ってみた。トムヤンクン味という。2箱ぐらいまとめて買っている女性がいる。即席が主食なのだろうか。
これだけ?と感心するくらい、まとめ買いに来ている人達、いったい何日くらいで食するのだろうか?エビだって、大箱で買っていく。肉の一片だって、大きい。
 ひとつだけ残っていた、ごま団子を買った。レストランの3倍くらいある大きさのが3つ入っている。ごま団子を見ると買わずにはいられない。
 


 一旦アパートに帰り、ごま団子を一つ食べた。中は白あんだったけど、とても美味しかった。少し休んで、コーヒーを買いに、モノプリまで歩く。途中にある銀行で、引き出しだけだと使えるかも、と3月末に切れたクレジットカードを入れてみた。
お金は出ないで、カードも出てこない。紙切れに、このカードは切れているので、事務所が預かりますから、事務所に問い合わせてください。というメッセージだった。日本なら、このカードは使えません、と出てくるだろう。こういう所にも、フランスの強引さが出ている。取られてしまった、という違和感が残る。
金曜日とあって、ワインを買う人が多い。魚屋では、パーティー用に、海の幸のプレートを作ってもらった人がいたっけ。ワインを買おうか思案して、やめた。今夜はアルコール抜きにしよう。日本で、血液検査をしていないので、いつも心に引っかかっている。クレラップとコーヒー、グレープトマトを少し、それにジャムを買った。トイレットペーパーは明日にしよう。現金しか使えないと、次から次にお金が出ていくような感じがする。それが抑制にもなっている。不安だから。
 カードだと、実際に出ていくのは、一月先、実感に乏しくなる。安心感はあるのだが、それがカード破産にもつながる。カード会社は、貸し金業なのだ。カードを持参してるものは、保管銀行を持っているような錯覚をしてしまう。銀行ローンが簡単に受けられると勘違いするのが、リボ払い、という分割払い。この利息は高利貸しと同じだから、私は絶対に使わない。これを使ってもらうのが、実はカード会社の最大のねらい。サラ金と同じシステムで、表の顔は銀行、裏の顔はサラ金。

 昨夜、食べ切れなかった料理がある。羊と肉をミックスしたもの、と骨付きの鳥がる。サラダを添えて、パンと一緒に食べた。お腹が大きくなると、眠くてたまらない。
   

Posted by アッチャン at 18:27Comments(0)パリにて

2009年04月04日

飢餓を体験した人



 


 従姉妹へのみやげに、甘いものばかり持ってきた。レストランは、このところの不景気風に乗って、暇だという。暇なので、また5日間あけるようになったという。
 ただ、彼女には、ぴったりの仕事だ。常連さんばかり、彼女が作りたいものを作り、美味しいと喜んでもらえるのが、彼女の性分にあっている。レストランの継続につながっている。、訪れるたびに、備品が増え、椅子が増え、キッチンは本格的な厨房に顔を変えていく。絵画と料理は共通している。どちらもクリエイティブな仕事だから。
 食べるためにやってきた今までの仕事は、彼女にとって必ずしも楽しいものではなかった。絵を描いていても売れない。好きなことをして、お金が入ってくる。人との交流が生まれる。気に入らない客はお断りだ、と言う。言いたいことを言い、好きなように出来る。

 

 背の高い大きなタンスほどもある冷蔵庫に、ワインの種類をそろえている。メニューは、お昼の日替わりで、値段はまた少し、上がっている。飲み物やつまみの種類が増えた。 彼女の周りに、食べ物があふれている。食材が充実してる。ドラム式の洗濯機を買った。これまで、洗濯機がなかったので、風呂場で手荒いだった。一足も二足も飛んで、超便利な、効率の良い生活環境を作れるようになったのは、レストラン経営の成果だ。
 贅沢に育った人だけあって、以前から食にこだわっていた。そこに競争心と想像力が加味して、美味しいものを作っている。
 食事の残りだと、鳥料理をくだいて、野良猫のえさにしている。鳥のえさは、余ったパンを砕いて。「贅沢な猫達」日本で、年越し村なら、まだラッキーな方で、寒空に空腹をかかえている、失業者や浮浪者が目に浮かぶ。
ここでは、余った料理は、ほとんど猫と鳥の餌に。肉の日もあれば、魚も、鳥も。パンはくずではない。焼き上げたパンを砕いて、くずにしてあげる。
 吉田さんは、壮絶な生活、シビアーな環境の中で、食べられない人達が集まって来た。いつもだれかれとなく、愛情を持って。いつも貧しく、お金に縁がなかった。
 食べることが、どれほど大変なのかを、画家達は身を持って体験している。吉田さんも、従姉妹も、ニューヨークで華々しい個展をされた、森崎さんという画家も。
 そういう話を、ニューヨークでされていた。その人が来ると、いつも従姉妹が料理を運んできてくれるとか。それがどれほどありがたいことか、と。従姉妹は、森崎さんがパリに来ると、山ほどのみやげを持って来てくれる、気遣いの行き届いた人だと褒めている。
 


 飢餓を体験した人は、人のお腹を満たしてあげたいと思う。亡くなった叔母もそうだった。
ひもじさを骨の髄まで体験した、と。叔母の家は、食べもので溢れていた。孫達がくると何キロかの肉を買って、お腹一杯食べさせる。生活が大変だとは、子供達も、孫達も知らなかった。母にだけ、「お金がないのよ。」と。寂しさと、恐怖心がつきまとっていた。
 だから、いつもひょうきんで明るく、人をどうにかして楽しませたい、喜ばせたいという努力をしていた人だった。  

Posted by アッチャン at 15:18Comments(0)パリにて

2009年04月04日

ナブコがブーイング

 
 



レストランを一人で切り盛りしている従姉妹の時間が空く時間までに、持ってきたトラベラーズチェックをお金に換えておこう。使うのは、ほとんどが生活品ばかなので、現金が必要。銀行に置いていたお金がいまはない。勧められて、投資信託を買ってしまった。 途中で赤字だというので、送金しなくてならなくなった。そういう事態になって、初めて書類に目を通す。毎月維持料に郵送料が引かれていたのがわかった。ユーロが160円だったので、日本に送金しようと思って、銀行に行った。すると20パーセントの利息が見込めるのにと強引に勧められた。欲と道連れ、応じたのは私。あれから暴落。ただフランスは、国営と同様で、保証されている。その投信も、90パーセントのギャランティがついているので、それほどの痛手にはならないようになっている。
 言葉が旨く通じないので、つい言われたようにしてしまう。「お金がこれだけいらないだろう。2年で満期だから、すぐだ、すごい利益がもらえる」乗った私が馬鹿なのよ。
本当に、そう、言い返せるほどの語学力がないと、弱みのあるものは良いようにされる。 この世の中、なんだってそうなのでは?だから、教育の大切さが叫ばれる。対等にものを言い、ディベートに勝つために、自立心を育てるために、教育が大事。

 


ところで、ナブコを使って、オペラの次の駅で降り、このあたりにあるアメリカンエキスプレスの建物を探した。建物は、ブティックに変わっていて、その近くに、エクスプレスの看板が見える。両替の事務所で,奥にカードのカウンターがあるだけ。両替事務所で、2パーセントの手数料がいるといわれて、アメリカンエクスプレス事務所、そのものを探す。以前は、そこに行けば全額換えてくれたから。ぐるぐる歩き、入り口がみつからない。 ところが、その両替所が、事務所だった。チェックは2パーセントのコミッションを取るようになっている。経営危機と財政難は、ここにも顕著に表れている。
 帰り、オペラから乗ろうとしたら、ナブコが赤ランプでブーとうなって拒絶する。これだね、と思って、前にある案内所に言うと、そこを通れと言われた。もう一度通ろうとするとまた拒否。こういう時には、だれかが通るのと一緒に入らないと入れないそうだ。
どうしてこういうことになるのか?オペラ駅は、方向駅だからだった。チケットは、紙なので、使うのに神経がいるが、このカードは、融通が利かなくて、これも不便。フランスのやることって、こういうこと。不便は当たり前なのだ。むしろ楽しんでいる。
 日本製は、故障がないから嫌われた。手のかかるものの方が楽しみも多いし、愛情も育つ。このナブコも不完全故に、愛されるのか。
 オペラ座あたりは、別名日本人通りといわれる。最近は、観光客をねらった犯罪が顕著になっていると聞いていたが、日本語によるアナウンスを初めて聞いた。
 くれぐれもお気をつけください、と言うアナウンスだった。
亡くなった吉田さんが、オペラ近くの両替所から出てきたところ、つけてきた、ひったくり目的の二人組に
コートを汚された。べったりしたものを、わざとかけて、コートを脱がせてのスリ。
 その話を聞いて、私は笑っていた。吉田さんの怒りぶりと話がなんとなくおかしかったから。その後、一緒に歩いていると、いやおうでもコートの染みが見える。その度に、おかしさがこみあげて来て、笑ってしまった。生き生きとした吉田さんの、悲しい思い出になってしまった。  

Posted by アッチャン at 15:09Comments(0)paris

2009年04月04日

バケットは文化


 


  寝たのは12時すぎていたのに、まだ暗いうちに目が覚めた。するとお腹がすいている。昨日もらってきたおにぎりを一つ食べた。教えてもらった、電話回線を何度も試みるけれど、つながらない。つながったと思ったら、ホームページの表示ができない。
 気がつけば、すっかり外は明るくなり、晴天だ。
 まずは、パンを買いに下に行く。スーパーマーケットは、以前とは別の店になっている。、水が気になって、6本買った。余分に置いておかないと気が済まない性分なのだ。部屋に運んでから パンを買いに行くと、野菜屋さんが見える。野菜が気になった。一通り買うと、大きな包みが二つに。それかから、その向かいにある、エドという低所得者向け?のスーパーに入った。ここは品物が良くて安いと聞いている。ハムとチーズを買い、コーヒーは、買いたいものがなかった。オリーブ油はこれ以上もてないので、やめた。パンを半分切ってもらったのを買って、とりあえず、アパートに帰る。コーヒーがないので物足りないけれど、サラダと、パン、チーズがそろった。選んだチーズが当たりで、美味しい。一つ買うと、しばらく同じものを食べるので、美味しいチーズに出会うと嬉しくなる。コーヒーのない生活をしたことがないので、気の抜けた朝食だけど、日本から持ってきた、ほうれん草のスープが結構いける。熱すぎて、飲み込むと喉の奥を焼いてしまった。スープが焼けながら落ちていく。
 一月の間、多分、コーヒーは一箱か二箱しか使わないだろう。、だから美味しいものを選びたい。去年来た時には、 友人が置いて行った、エスプレッソのコーヒーの残りがとても美味しかった。バターも、ジャムも美味しかった。無くなると、同じものを買った。それいらい、日本でも、バターとジャムをつけて食べるようになった。
 でも、美味しさが断然違う。パリのバケットは特に美味しい上に、バターとジャムがよく合う。日本で食べているトーストとは比べものにならない。ただ、歯と顎が丈夫でないと、堅いのだ。しばらく置くとすぐに乾燥して、よけいに堅くなる。
 日本は湿気は多いから、顔や手がかさつくことは感じないが、飛行機の中から手がかさつきだす。かさかさのごわごわと化した手をさすりながら、堅くて乾燥したバケットを食べる。そういう乾燥に、ジャムとバター、チーズのしっとりした感触は、とてもよく合う。
パンをスープに浸けて食べる。コーヒーカップがスープ入れのように、口が大きいのは、パンを浸けるためかもしれない。

食は文化、環境に適応して、一番美味しい食べ方を要求している。バケットに、無くてはならないものが、ワインだ。乾燥したパンは、ワインをほしがる。  

Posted by アッチャン at 14:57Comments(0)paris

2009年04月03日

パリへ



 

  最近は、日本食の方が、体が喜ぶようになった。飛行機の中で、日本食にしようか、洋食にしようかと迷う。マイルを35000マイル使って、ビジネスにアップグレードしてもらっている。ビジネス料金は、40万くらいするから、食事も高いものについているのに、たいしたものではない。名古屋ヒルトンのシェフが、洋食を、大阪のヒルトンのシェフが日本食を担当してるらしい。

 


 最近食していない、ヒレ肉のステーキに惹かれて、洋食を選んだ。ワインもその方が合いそうだ。
 前菜に選んだシーフードは、えびと貝柱、美味しかったけれど、物足りなかった。メインディッシュの、ステーキは、よく焼けて、ヒレの割に堅かった。オーストラリア産のようだ。滅多に食べない肉だから、美味しい国産牛を選んでいるから、そのギャップは大きい。ドイツ航空だけあって、パンは美味しい。ワインにパンが一番美味しかった。
パリに行っても、レストランに入る機会は少ないだろう。今回は、日本食の食材を持参している。お米も少し。梅干しに昆布、お好み焼きの材料など、以前は考えもしなかった日本食材がなければ海外で過ごせなくなっている。
飛行機の中で、間食においている、おにぎりが一番美味しい。

 


フランクフルトで、パリへの乗り換えに使うラウンジ入ると、ポテトのマヨネーズサラダとフランクフルトソーセージを小皿に取って、ビールをつぐ。日本ラウンジよりも遙かに充実している。ドイツ料理の中で、じゃがいもの料理は、どれも美味しい。中でも、このポテトのマヨネーズサラダには、サワークリームと少々芥子が効いていて美味しい。ハイデルベルグの駅近くに、奥に細長いカウンターだけの小さなバルがある。朝からお酒に酔いだけれている仲間ばかり。そこで、おやじさんが、つまみに出してくれたのが、これと同じポテトのサラダだった。その美味しかった味は忘れられない。客は皆、おしゃべりで親切、陽気だった。身なりのよい格好をした人はなく、お酒があれば満足、人生は楽しい。彼らは、ドイツで一番美味しいものを食べているように思った。

 


そういう思い出が、ラウンジでの同じものを味わう儀式になった。お腹は一杯mなのに、これだけはかかせない。
 パリまでの短い飛行時間に、サンドイッチが出る。これがまた美味しい。穀物パンにハムを挟んだシンプルなもので、お腹は満腹だけど、小さいサイズなので、がんばって食べる。コーヒーも濃くて美味しい。日本からの飛行機と、ドイツからとは、コーヒーの味が違う。自然と眠気が出る時間、日本では真夜中だ。


  

Posted by アッチャン at 15:36Comments(0)paris