2009年09月25日

敬老のプレゼントに、 有馬の馳走所「関所」と温泉

 
 


連休が終わったので、有馬も空いているだろうと思い、母に美味しいものを食べさせてあげようと思い立った。敬老の日に、何をあげても覚えていないから、一時的にしても、美味しい食事の方が良いだろう。有馬温泉の入り口にある、割烹の馳走塾「関所」に朝電話で予約を入れた。



前日の夕方、母を5時に施設に送り届けた時に、代表がいたので、「明日の昼食はいりませんから。」と言うと、「明日は、午後から仁川でカラオケがあるので、希望者を連れて行きます。」と言う。「それなら、明日はやめて、連れて行ってください。母も喜びますから。」と言うと、「千円かかります。」と言う。他の日に、英語と謡曲も千円で参加出来ると言う。この下でも、いずれはピアノがあるので、音楽教室をするが、母は耳が聞こえないから、無理ですわ、と言う。筋力体操もするらしい。それらは全て、別に参加費がかかる。グループホームの人達の為のカリキュラムではない。
家に帰ってから、電話をして、「やはり迎えに行って、外出します。」と言うと、彼女は「慣れるまでは、辛抱してもらわないとだめですよ。」と言うので、「母は慣れていませんか?」と切り返す。母は、至って、大人しく、他の人とも仲良くしていて、なんら迷惑をかけるようなことはない。

翌日、母を迎えに行くと、やはり彼女がいた。カラオケと言っていたのに、英語教室に変わっていた。この人の話はいつも、全く信憑性がない。
 母を乗せて、ゴルフ場の間を抜けて、有馬に向かう。母は何度もバッグを開けて、お金がないのを気にしているので、「外の景色を見てよ。」と言いたくなる。私が話しても[何も聞こえないわ。」と言う。母は、一方的に自分の話をしている。



 
「関所」は、ひと組の客がいるだけで、空いていた。連休の間は、満席だったらしい。「雰囲気が良いわね。」と母は喜んでくれた。以前に来たことを覚えている。月替わりで、献立が変わるということだけど、鯛の荒だきと、お肉のステーキはいつも同じ、突き出しのお料理、お造り、鍋が変わっている。
 鍋は、有馬の金泉をイメージした赤いスープに、墨そばの鍋だった。味はお墨付き。







食後に、デザートコーヒーがつく。季節の栗をつかったプディングで、母はとても喜んでいた。そのあとにまた、ほうじ茶と炭酸せんべーまで出た。



時間をかけて、ゆっくり食事させてもらえるのが良い。有馬に来たのだから、「康貴」で温泉に入って帰ろうと、行ってみたら、休みだった。朝、電話したら、通じないので、多分休みではないかと思っていた。連休の間は営業していただろうから、休日をずらしたのだろう。




「 太閤の湯」は営業していた。母が温泉に入るのは久しぶり。一回しか浸かれないが、気持ちが良いと喜んでいた。まだ、こうして来られるのは元気な方。代表とやりあっても、母に美味しいものも食べさせてあげたい。温泉にも連れて来てあげたい。一緒に散歩しても、美味しいもの食べたことも、温泉に入ったことも、すぐに記憶から消えてしまっている。せいがないな、とも思うが、一瞬の永遠の時間を、母が持てれば良いのだと思う。その時の至福、その時の味覚が、永遠なのだから。


 

5時には、まだ時間があったので、家でコーヒーをたて、バームクーヘンを少し食べてもらった。母は、テレビを見て「おもしろいのをしているわよ。」画面に出る字を追いながら、興味を持って見ている。
「そろそろ送っていかなくちゃ」と言うと
「あなた、これからどこかに行くのでしょう?」
「いいえ、行かないけど5時までに、お母さん送って行かないといけないから。」
「じゃ、電話して、明日にしますから、と言うわ。」
「それが出来ないのよ。帰らないとだめなんですって」
「うるさいところなのね。」母は、どこに帰るのかがわからない。遠くまで、私が運転して送ってもらうのが、心配で仕方がない。
  

Posted by アッチャン at 02:40Comments(0)日々の事