2010年02月12日

鳩山総理の小沢さん離れ?


 

 月曜日の定例記者会見で、小沢さんの発言が、楽観的だ、と思われた人が多いだろう。
「 検察が、公明正大に対応してもらって、自分の潔白が証明された。」幹事長をやめるべきだという70パーセントの世論に対して、「マスコミの報道で、そういう結果になっているので、これからは、潔白であるという報道を流してもらい、その後で、調査してもらえれば、変わるだろう。」 世論は自分に公平な判断をしてくれるようになるだろう、と楽観的だ。

「幹事長をこのまま続けて行って良いですか?と鳩山総理に伺ったら、是非頑張ってください、と言われた。」と小沢さんは、記者会見で述べた。

 その発言の前に、鳩山総理への会見を観ていた。鳩山総理は、「このまま続けて良いですか?と聞かれて、はい、と申し上げました。」と言っているのを聞いていた。鳩山さんの表情は硬かったった。
 衆議院の会議場で、質問される度に、「小沢さん本人が」から、「小沢さんに責任はあると思う。」という答弁に変わったのも気になるところだった。

 それに加えて、小沢さんの会見での、頑張れ、というエールをもらったような発言を、否定して、鳩山総理は「私は、はい、と申し上げただけで、頑張ってくださいなど、言っていません。」という発言が出た。

 鳩山総理が、あのときのような固い表情で、「はい。」と答えただけなら、小沢さんは、よほど、楽観的で、好意的に取る人だ。
 小沢さんは、自分の口からも、
「すぐに人を信用して、あとで裏切られることが多い。だけど、裏切るよりも裏切られる方が気持ちが楽だから、それで良いと思っている。」と話していた。

あれだけ、検察の一方的な権力の乱用に、怒っていた人が、記者会見で、
「検察の公平、正大な調査で、自分の潔白を証明していただいた。」と言ったことに、郷原さんは、「怒っている。検察と戦う姿勢だったのに、あの言い方はないじゃないですか。」と。 小沢さんは、検察官僚と会って、公明、正大なお使いを受けて、良い人だ、自分の潔白は証明された、と信用したのではないか。
鳩山さんと会って、終始和やかな雰囲気の中で、いやな顔をしない鳩山総理の言葉の端々から、自分に期待をかけてくれている、と、好意的にとっているのだろう。



 私が、小沢さんという人を、評価するようになったのは、田中真紀子さんが、小沢さんを語った時からだった。
 権力を誇った父親が、失脚してから、田中角栄が世話した人々は、恩を仇で返すように、裏切り、自分の権力、自己保全に走り、田中家にを訪れる人もなくなったけれど、
 小沢さんだけは、変わらず、誰になんと言われようとも、田中角栄に最後まで付き添い、
尽くしてくれた。本人にとって、立場が悪くなるのはわかっていても、全く変わらずに、と、真紀子さんが語っていた。
 裁判には、必ず、出て、一部始終を聴講していたことを、「法の目をくぐるため」などと報道されているけれど、公平な裁判が行われること見届け、田中角栄のそばに付きそうためだった。

 この話を聞いて以来、小沢さんに興味をい抱くようになった。それまで、威張って、傲慢で、すぐにけんか腰で解散する、小渕さんが亡くなったのは、小沢さんのせいではないか、と思っていた。連立離脱した時に保守党が残った。扇党首を引きづり下ろし、自ら党首になった、野田さんは自民党に。小沢批判を繰り返すが、自己保身はすごい。

 考えて見れば、小沢さんを、批判し、悪く言う人の話は、五万と聞くけれど、小沢さんが、誰かを非難し、悪く言うのを聞いたことがない。言い訳も、弁明も聞いたことがない。善行を、自慢したり、宣伝したりを聞いたことがない。

 草の根の交流、1990年に設立した、ジョン万次郎の会、中国との草の根運動、民間レベルでの、表に出ない活動の数々。2001年から続けている、小沢一郎政治塾は、将来を担える人材を無料で、育てている。
 公設秘書3人以外に、大勢の私設秘書を自費でかかえている。アメリカ、中国、韓国などの外国人のブレーンも、世界からのリサーチ、資料集め、研究も。良い政治をするためにお金が使われている。
 家に置いている書生,以外に、秘書達、留学生、など、政治資金で買っているというマンションや、アパートなどが、寮になっている。
 
石川さんは、家で書生をしながら、早稲田大学に通った。給料もまともにあげないで、こき使っている、家族の世話までさせると非難する人は、滅私奉公に耐えられない人だろう。
どの世界でも、内弟子から、世に出た人、師を越えた人は、そういう体験をくぐりぬけた。師匠の芸を見ながら自分自身の芸を磨いて行った。政治家の政治も同様だろう。

 政治屋は沢山いるが、政治家と呼べる人物は少ない。

 田中角栄は、アメリカによって、ロッキード事件で、潰された。世論は、こぞって、田中角栄を悪の象徴のように非難したけれど、国民の幸せを願う、偉大な、政治家だった。政治家は、権力闘争によって、失墜していく。残るのは、政治屋だろうか。
 

  

Posted by アッチャン at 15:00Comments(0)日々の事