2010年05月16日

食い意地 


 


「懲りずに、また来てくださいね。」
イタリアンレストランの女店主が、送りに出てきた。
ついで、ご主人であるシェフが出てきて、
「ありがとうございました。」と丁寧な見送り。
「しばらくいかなかったからかしら。」
と言っても、3ヶ月にはなっていない。
「常連さんなら、月に一度くらい足を運ぶのかも」
店内が空いていたわけではない。何組かのカップルが
カウンターにいて、店は繁盛していそうにみえた。
浮気していたことは確かだ。
新しい、イタリアンレストランを見つけて、昼食に一度行った。
お初天神あたりの、小料理屋に、2度ほど。
いつも、そのイタリアンにいくつもりが、途中で脱線した結果である。
江戸っ子なら、行きつけの店以外には行かないだろうが、関西人、いえ、大阪で育った人間は、好奇心が強くて、安くて旨い店はないか、浮気っぽくて、いい加減なのだ。
 そのどの店も、魅力的で、また行きたい店ばかり。でも予算と時間は限られる。
懲りずに、と言われる由縁はそこにある。
 しかも、イタリアンは、若い人には、良いけれど、好きだからといって、そうそう食べるわけにはいかない。カロリーがすごい。麺類が多くなる。ワインを飲み過ぎる。
 久しぶりにイタリアン、バランス無視で選んだら、前菜の盛り合わせは別として、あとは、全て麺類ばかり。ウニのパスタと、芝エビとハーブのピザ。
最初に出てくる、パンも美味しいから、残さない。麺とワインでお腹が満腹。
 「今日はお料理は、少ないですけれど、ワインを1本半ほどの飲まれましたよ。」
女主人が、グランワインの、総量を計算して言った。
白から赤に、赤から白に、料理に合うワインをグラスで飲むのも、楽しみ。
 これも、好奇心の強さの現れか?
 カウンターから離れて、美味しそうな生ハムが目に入った。
「生ハムが美味しそう。」私が言うと、
「1枚でも2枚でも切りましたのに。これは特別美味しい生ハムです。」
残念。これを食べずして、帰るのは、後ろ髪が引かれる。
食いしん坊の私、これからずっと、生ハムに心を残したままなのだ。
 もう一度、近いうちに行かないと、気がおさまらないのかなあ。  

Posted by アッチャン at 11:31Comments(0)日々の事