2010年05月01日

 草の匂いに迎えられ

 息子が喜びそうな、海鮮をカウンターで食べる店 


成田で2時間、コンピューターがあると、時間はあっというまに過ぎる。成田からの便は、スターアライアンスの共同運航便で、出発が遅れた。
国内線は、飲み物が有料になっている。回りの人がコーヒーを注文しているので、有料でも飲みたいのだな、と思っていたら、5月半ばまでは、試験中で、コーヒーだけ、200円の所を、お試し無料と書いていた。
今まで無料で飲んでいたコーヒーを有料で支払う気になるまでには、段階を踏まないと、ANAも苦慮しているのだろう。
伊丹に着くと、カウンターで、美味しそうなカレーの匂いが漂っている。お腹空いたなあ。
預けていた荷物は二つ、一つの荷物番号がない。UAでも、パリでも、自分で取って、勝手に出て行くのだけど、さすが、日本は決めが細かい。きちっと、荷物券と照合しないと、通してくれない。
間違って、誰かが持って行ってしまうことだって、ありうる。トラブルを避ける為に、こうあってしかるべし。




カウンターに行って、荷物の照合をしてください、と言われた。確かに私のものであることが調べてわかると出してもらえる。
伊丹から電車とバスの最低料金。荷物が重いので、伊丹からタクシーに乗りたい気分だったけど。
バスに乗る前に、地下の食料品売り場にアル、イカリスーパーで、お寿司とやきうどん、おそばを買いに、もう一踏ん張り。
家で家族が、ご飯を作って待っていてくれるわけではない。迎えてくれる人もなし。だから、自由に、出入りも出きるわけで、厳しくもあるのです。
段違いの所を引っ張り上げたり、落としたりしながら、運んだ、旅行鞄は、我が家のコンクリートの階段で、ゴトン、ゴトンと衝撃を受けながら、とどめの戦禍をくぐぐり抜けて、もはや、老いさらばえた姿になっている。
あまり持ちそうに鞄だっただけに、すり切れも各所に。



草の匂いに迎えられて、玄関の扉をあけると、いつも通りの、静寂した、空っぽの家。
荷物を出し、そのあたりにちらかして、お寿司に飛びついた。日本のお米は美味しい。美味しいわね、と私に話し、テレビをつけた。
しばらくすると、どこにも行かずに、ずっとここでいたような。
テレビのおもりをいつものように。
パリは遠く、存在しなかったような錯覚すら。

この家の寒さ、パリの馬鹿陽気、真夏日。  

Posted by アッチャン at 00:20Comments(0)日々の事