2010年07月22日

ホーム通い



 


 母が、ホームを変わってから、出来るだけ毎日、顔を出している。
 おやつが終わった頃に行って、夕方夕食の前に帰る。
 母の部屋に入ると、母は決まって、出かける準備をしている。
「あら、来たの?これから、出かけようと思っていた所なの。」
 母は窓から外を眺め、子供達が行くのを眺め、ここから出て、どこかまで
行けるだろうと、出ていく準備をする。
 外は熱い。散歩しようか、と少し歩き始めると、すぐに疲れた、と言ってホームに戻る。 元気そうに見えていても、心不全があるので、無理をさせてはいけない。

 昨日も、母は出かけたがった。もう夕食の前だったので、玄関まで見送ってもらって帰ろうとしたら、いつもになく、強行に意志を発揮して、出かけるのだと言い張った。
 「お腹は空いていませんから、どなたか夕食は食べてもらってください。」
思うに、冷蔵庫の中に入れていた、水菓子を食べて時間が経っていないようだ。
 小さな冷蔵庫を買って、その中に、従姉妹から送ってきた、水菓子を入れていた。
 次の日には、食べていなかったので、あと、もう二つ入れて帰ったら、その翌日、つまり昨日なのだが、二つ食べて、洗面所に洗った容器を置いていた。
 タッパに入れていたぶどうは、タンスの中に入っていて、まだ少し残っている。
 コーヒーの空き缶があるので、入れたはずはないのだけれど、と手に取ってみると、以前の施設で作った、万華鏡の缶だった。セロテープを取って、穴の空いた缶になっていた。 
 「補聴器の電池を換えました。」とホーム長さんに言うと、「どうして換える時期がわかるのですか?」と聞かれた。
 「母の声が大きくなるのです。そんなときに、聞こえる?と聞くと、聞こえないわ、と答えますから、電池を交換すれば、母の声が小さくなります。それとも、補聴器を出すようになると、換える時期です。」
 母の状態を把握出来るようになるまでには、時間がかかる。お風呂に入るのをいやがったら、あの手、この手を使って、なんとか入るようにしなければならない。
 ホームでは、無理強いはしないので、そのまま入らずにおくことも。
 身体が悪くなければ、週に2度しかないので、なんとか入れてほしい。
 今日は、お風呂の日。館内は、冷房が効いているので、湯冷めしますから、と断っているかも。
 昨日、帰り際に、出かけると言い張る母をなだめた。
「今日は車で来ていないから、明日ね。明日、どこかに行きましょう。」

今日は、お風呂の日。見に行かなくちゃ。昨日の約束はを母は覚えていないだろうが。  

Posted by アッチャン at 13:41Comments(0)日々の事

2010年07月22日

金賢妃さんの来日に思う


 

 田口八重子さんが、日本人も行き来している、アパートで生活しているということが、事実だとすれば、

ある疑問が、浮かんでくる。

日本に帰って来た、拉致被害者と、その家族は、日本人と結婚していて、日本人の子供がいて。曾我さんの場合は、アメリカ人の夫がいて、その間の子供達。

 死亡したと、報告されている、ひとみさんは、韓国人の夫との間に、女の子がいる。
韓国で、娘さんとお父さんに会って以来、横田さんと、二人の間の交流があるのだろうとは思うが、その後、全く、それに関するニュースは聞かない。

 仮に、めぐみさんが、生きていたら、彼ら二人から何らかの情報を、横田さん夫婦が得ていても不思議ではない。
 それとも、生きていて、二人が隠しているとしたら、当局が隠していると考えられているけれど、ひとみさん自身が、夫や娘と別れて、日本に帰る意志がないのかもしれない。ふとそういう疑念が浮かんできた。

中学生で拉致された当初は、毎日泣き暮らしていた、めぐみさん。
 
 まだ幼さの残った子供だっただけに、その後の北朝鮮での教育は、めぐみさんをすっかり、北朝鮮の人に変えてしまっているかもしれない。
 帰って来た、家族にしても、マインドコントロールが凄くて、北朝鮮に帰るつもりでいた。
 夫が、妻が、北朝鮮の人だったら、北に帰っていたかもしれないし、日本に一時帰国を拒否していたかもしれない。


 田口八重子さんが、とあるアパートで生活している、という情報が事実だとすれば、本人達の意志で、何らかの個人的事情で、家族に対する愛情で、日本に帰れない、という場合もあるのではないだろうか。


 今回の、金賢妃さんの来日は、以前から決まっていたことだろうが、一年前に得た情報から、なんら進展はないようだ。

 横田さんを始め、初めて面会出来た、ということは、一定の成果だが、政府が本気で、拉致被害者の救済を考えるのであれば、忍者部隊を送り込んで、拉致被害者の救出作戦に力を注ぎ込んでいるはずだ。

 田口八重子さんが、そのような場所で住んでいるのに、手も出さないはずが、ないではないのだろうか。   

Posted by アッチャン at 11:02Comments(0)日々の事