2010年09月22日

映画『悪人」

  

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 モントリオール映画祭で、最優秀女優賞に輝いた、深津絵里さんの演技が見たくて、西宮ガーデンズの東宝シネマズに。
 ガーデンズに入ると、ハーブの香りが漂って、すがすがい気分になる。エスカレーターを上がった所に、大きな、ふわふわのケーキと、お変わり自由の、喫茶店がある。この前、友人と、ケーキを半分づつにして、コーヒーをお代わりしながら、長話。軽くて、美味しいケーキの味が忘れられない。ふーん、たまらない。食べたいなあ。

 映画館でチケットを代えて、下のスーパーで、カロリーの低い食べ物を買おうと、物色したが、どれも結構カロリーが高い。巻き寿司は、一切れで58カロリーくらい。パンも350カロリーくらいはある。まだお腹はすいていないので、やめた。
 カロリーを見ると、買えるものがほとんどない。昨日は、ご馳走をよばれたので、今日は朝から、食べるものを控えている。

 コーヒーの大きいカップを買って、場内に。
がらがらだ。赤字だろうな。梅田に行けば、結構混んでいる。ガーデンズの店舗もデパートも、赤字じゃないかな。

映画は、スピード感があって、人間関係の複雑でシリアスな問題提起もあり、素朴な愛も、語られていて、カメラの捉え方も、旨くて、心理描写をリアリスティックに描いている。引き込まれる作品。
主演の深津絵里さんは不思議な人。幾つもの表情を持っている。若くて幼い感じから、随分年上の、くたびれた女性の感じまで、様々な変化が表情に表れ、演技は申し分なく素晴らしい。

モントリオールの審査員達が、見終わって、「あの女優は誰か?」と一応に尋ねたという。驚きを持って、彼女の演技に引き込まれたのは、当然のよう。

脇を演ずる、樹木希林、柄本明も、いぶし銀のように、光っている。無償の愛、無知の愛、を、社会の底辺で埋もれて生きる人々の根っこに染み渡る水のごとく表現している。

妻夫木聡と深津絵理の、痛々しいほどの純粋な『愛』の形が、脇の人々の『愛』によって、よりいっそう、キラキラと輝かせている。
灯台から、水平線に、沈みゆく夕焼けの最後の燃えるような輝きの中に、浮かぶ二人のシルエット、この映画で一番美しいシーン。

ハリウッドで、この映画のリメイクがすでに、オファーされているよう。
ジェームス、ディーンの『理由なき反抗」が、ふと頭に浮かんだ。  

Posted by アッチャン at 11:56Comments(0)