2010年11月06日

天六の奄美大島料理「ていだ」

 

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天神橋六丁目を、天六と呼んでいました。子供の頃、大晦日の夜に、母は私を連れて、お正月の買い物に行くのは、決まって、天六の商店街でした。
 昔は、夜通し、賑やかだったと記憶しています。
 家中の畳を出して、叩いて埃を出し、暮れの大掃除をすませ、庭の桐の木の下で、お餅つきをします。
 会社の製品である、オイルバーナーで餅米を炊くようになると、早く蒸し上がって、次から次に手っ取り早く、餅つきをしていかないと、間に合わず、休んでいる暇がなかった。 こもちを作っている暇もなくて、次のが上がってくると言われると、ネコと言っていた、餅をだらりと横長に伸ばして、次のお餅に備えるという忙しさでした。
餅つきに当たる人は、会社に勤めている人達なので、父や祖父がへたることはなかったのですが。
 お正月のおせち料理も出来上がって、年末の仕事が全て一段落するのは、大晦日の夜中近く、天六の商店街は、大勢の人でごった返しています。
 母は、天六で、家族の為に新しい肌着を買い、子供達の晴れ着を、値切って買うのです。私は子供心に、母が、値切るのが恥ずかしく、嫌だった記憶が抜けません。

松茸とトフのオムレツ

その天六の近くに、「ていだ」という奄美大島料理の店があります。
そこに、仲間達と行って来ました。
 食べろぐ、人気店で、土曜と日曜には、ライブがあります。
沖縄の人達は、すぐに踊り出すのは、妹の娘の結婚式でも周知していますが、この店は、夜ごと、店の人も、お客さんも、飲んで、騒いで、踊る、陽気な店です。
お料理は、沖縄料理だけではなく、無国籍に様々なものを用意しています。どれも美味しくて、安い。
 私達は、ライブの前の一等席に座っていました。大人数の団体用に、座敷には、長いテーブルが、二列に置かれていて、その夜も、徳之島出身者達が、団体で来ていました。
 テーブルの間の狭い通路を、ほとんど全員の人達が踊りながら、廻っていく。
勿論、私もブレイク。ストレス発散には、もってこいの居酒屋です。





天六の商店街筋は、大阪の下町の親しさを肌で、感じられる場所です。
顔なじみも、新入りも、なんのてらいもなく、普段着のまま、ずかずかと入って行ける町、暖かく人を受け入れてくれます。

 母が、昔、若かった頃に、『負けて頂戴」「もうちょっと安くならない?」「なんぼやったら買うわ。」 商売人とのかけひきを、楽しんで、安い買い物だと、幸せな気分を持って、お正月を迎えていたのだな、母の生き生きとした顔が、懐かしく、暖かく胸をつく、郷愁の天六商店街の、裏通りにある、ほっとなライブの店でした。  

Posted by アッチャン at 14:49Comments(0)旅のグルメ