2011年01月17日

京都の冬、梅の井の蕪蒸し

 
 

休日の京都でも、この寒さにはかないません。岡崎から清水寺まで、いつもは人の群れで、歩が進まないのですが、観光客も少なかったので、静かな冬の京都を楽しむことが出来ました。

 冬の京都にかかせないのが蕪でしょう。1年に一度は食べたい、鰻の名店「梅の井」の蕪蒸し、満席を覚悟で行ってみたら、客は一組で、がらんとしていました。
こんなことは、未だかつて初めてのことです。しかも12時半という、お昼時まっただ中。 メニューを見ると、昼食時にあったセットメニューが、平日限定になっていました。
鰻丼と鰻重は、以前は3種、梅、竹、松とあったのに、鰻丼は、中と子供用の二種に。



 お目当ては、蕪蒸しなので、まずは蕪蒸しと、この店ならではの、だし巻きと、鯉のあらいを注文して、お酒のあてに。



 蕪蒸しの値段も200円ほど上がって、1890円になっていますが、それだけの値打ちはあります。なんといっても、ここでしか味わえない美味しさと、中に入れている白身魚や鰻など、ねたの良い物を入れていますから。それに年に一度くらいの贅沢としたら、
極ささやかなものでしょう。


 
 最後に、鰻の「梅の井」ですから、やはり鰻で締めたい。鰻重の方は、4千円近いので、鰻丼を注文しました。
 鰻が高くなって、鰻屋さんは、商売がしにくくなっていると、テレビで聞いたことがありましたが、やはりここでもその影響からか、以前よりも、鰻が小ぶりになっています。以前は特上だったものよりも、少し値段を抑えて、一種類になっています。中というのは、中くらいの鰻の大きさという意味なのです。
 友人が、特上は、鰻が違うと言っていたので、あるとき、その違いを聞くと、鰻の大きさによって、値段を変えていると言われたことがありました。
 大きな鰻は、小ぶりのものよりも、確かに美味しいのでしょう。



 うなぎの専門店でも、日本産を扱える店は少なくなっています。日本産にこだわると、小さくしたり、値段をぐんと上げなければやっていけないようですが、老舗とすれば、今までの値段も安くないのですから、そうべらぼうに上げるわけにもいかず、中途半端にならざるを得ないのでしょう。苦しい所です。鰻に肝吸いをつけたり、鰻丼に鯉のあらいをつけた、サービスメニューは、3800円くらいのものですが、平日だけしか、もう出せないのでしょう。



 日曜日、極寒の京都とはいえ、客がいなかったのは、そういう理由もあってなのかな、とも。
南座の通りにそって、もう一軒、鰻屋があります。顔見せに行った時に、幕間の予約を取っていました。
「この店のほうが、私の口にはあいます、あっさりしてて。」と通りすがりのおばさんが、教えてくれた店なので、気にはなっていますが、値段は「梅の井」以上に高かった。



とのあれ、冬の味覚、「梅の井」の蕪蒸しは、12月から3月の上旬までしか、食べられない名品ですから、鰻と合わせて、プチ贅沢を楽しみたいものです。
 お酒の味も、陶器も違います。  

Posted by アッチャン at 15:30Comments(0)旅のグルメ