2011年10月01日

没後100年、大下藤次朗展。

 
 




 魚崎で、友人と待ち合わせて、六甲ライナーに初めて乗り、神戸市立小磯良平記念美術館にも初めて。
 頂いたチケット一枚あるので、身障者手帳を持っている友人を誘った。彼女は、全国の美術館や神社仏閣が、手帳も見せれば、フリー。
 大下藤治郎の水彩風景画展が、10月10日まで開催中。
http://www.city.kobe.lg.jp/culture/culture/institution/koisogallery/
 自然の風景画を観ると、心が安らぐ。藤治郎は、「みずえ」の創刊者で、水彩画の普及に力を尽くした画家。没後100年、多くの作品や、著作も残しているが、42才の若さで、世を去った。繊細な筆使いと、優しい色が、生命の儚さ、自然の風景の中に、心を投影させているような、透明な作品。

小磯良平のアトリエ
 チケットとちらしに印刷された、秋の自然を映した「多摩川河畔」という作品は、心象風景の奥深さを際立たせている。

 小磯良平は生涯で、アトリエを3つ持っていた。その2番目のアトリエが、この美術館だそう。
 外に出るのを好まず、ほとんどアトリエに籠もって、朝の光の中で、絵を描き、午後は、美術書など、読書に時間を費やしていたという。
 まず、朝このアトリエに来ると、ミルでコーヒー豆をひき、香り高いコーヒーを楽しんだ。
  額の広い、面長の美人が好みで、八千草薫をモデルに描いた作品が常設で展示されている。
  小磯良平が、自身で旨く描けたと満足したという、小磯良平の娘達が読書をしている「二人の少女」は、私も、数々の作品の中で、心惹かれた作品。
 
奥様の肖像画と共に、生涯手元に置いておかれた。奥様の肖像画は、マネの描き方に似ていて、マネを好きだった小磯良平が、自然に描いたものが、マネに通じていたのだろう。 そちらも、戦後間もない頃の作品で、自由の喜びと共に、画家のエネルギッシュな明るさが、絵画に現れ、のびやかで、愛情のこもった作品。



 美術館のある、北駅から山側に一駅で、酒蔵通りがある。
 桜酒造は、正宗を最初につけた酒蔵で、その後、商標特許を取っていなかったので、他の酒蔵も、好んでつけたとか。酒蔵の展示のある、二階のレストランで、遅めの昼食。
 ゆっくり出来て、美味しくて、3時のランチ時間の閉店までおしゃべり。

前菜



日替わりの煮付け

酒粕を使った粕汁

  桜酒造の売店で、友人は、ご主人のお土産に、干物を買っていた。
 お土産を楽しみにしているご主人の為に、いつもめずらしくて、喜びそうなものを思案しながら買っている。


  
 桜酒造から、菊正宗の酒蔵も覗いた。ここは、観光バスで沢山の人が入れ替わり入って行く。お酒を試飲して、買っている人が多い。バスに乗せてもらわないと、車でやってきても、お酒が飲めないから、味見が出来ない。
 友人は、ここでも、奈良漬けを買っていた。 

菊正宗




 
 「 仕事をしている日は、一日が長いのに、遊びに来ると、時間の経つのが早いわね。」

 ご主人が、お腹を空かせて、待っている。お掃除と洗濯物の取り入れは、してくれているので、友人の仕事は、食事だけなのだけれど、これが大変。
 お酒の肴の何品か、ご主人の好みのものを、あれやこれやと工夫して、調理して、品数がいる。彼女が遅くなると、やいのやいのとせかすそう。なので、いつもは、すぐに出せる者を、幾つか作り置きしている。
 週に一日は、一日かけて、保存の利く料理を作るのだそう。

桜酒造の二階、



 仕事の帰りには、お造りとか、頭を悩ましながら、その日の献立に合わせたものを、買って帰るようにしているが、お稽古の帰り、先日は、作り置きもなく、一から料理をしなければならなかった。ご主人があまりに、せかすので、頭にきて、爆発したそう。
  ランチを食べながら、彼女の愚痴を聞いていたので、すっきりしたのでしょう。
 酒蔵で、ご主人思いのお買いもの。急いで、家路に。

 夫婦喧嘩は、犬も食わぬというけれど、結局のろけを聞かされていたのに、私は真剣に、男の横暴ぶりに、同情して、腹を立てて。
  
   

Posted by アッチャン at 13:19Comments(0)日々の事