2012年10月02日
ジュザブローの「清盛」人形展
台風の御蔭?で、一日中、ソファーに寝転がって、映画を見て過ごした。
この一週間、忙しい日日を過ごしていたが、気持ちのハリがなくなると、疲れが。
何もする気がおきなく、貯まっている仕事もほったらかし。
夜、たっぷりと寝て、翌朝、6時頃に目覚めた。すっきりしない。頂いたチケットが、
今日までなので、行っておかなくちゃ、と重い腰をあげた。
京都の高島屋で、開催していた、辻村寿三郎の「清盛」の人形展。
電車の中でも、ずっとあくびばかり。体中がだるい感じ。
十三で、トックを取り、電車の中の暇つぶしに、と中を見ていたら、小籠包を始めとする飲茶の名店が、京都の「まるい」に開店したとかで、「トック」を見たと言えば、20パーセント引いてくれると書いている。
お腹が空いている。梅の井のうなぎか、そば丸で、蕎麦定食か、と空き腹にあれこれ思案していたのだが、これに決めた。
土曜日にも、堀川筋の商店街で、めちゃくちゃ美味しい、小籠包の店で、沢山の種類の中華料理と旨い生ビールを頂いたばかり。
その余韻も手伝って、そんな名店なら、と行ってみた。
12時半なのに、広い店内に、客は一組しかいない。
お勧めの飲茶コース、1980円のを注文した。
上品な味で、まあまあ、だったけれど、最後に出て来た、エビと青菜のラーメンは、全部食べられなかった。
特製の杏人豆腐が、とても美味しくて、これはすごい。底の底、汁まで飲んだのは、初めて。
高島屋に移動して、7階の、グランドホールに。チケットがもう一枚あるので、誰かにあげたいのだけど、持っている人と、買う人の見分けがつかない。チケット売り場が入り口の横になっているので、声をかけるタイミングもなく、そのまま、入場。800円の入場料、もったいないけど、会場としては、招待ではなく、買ってくれる方が良いだろうから、と思いながら。
http://www.jusaburo.net/event.html ジュザブローの人形展
中は結構沢山の人で、賑わっていた。
辻村寿三郎の人形は、惹きつけられる。人形というよりも、魂の入った、独特の存在感がある。
死後、魂が生き続けるとしたら、そこで生きている亡霊が、人形という形を取って、
入魂したような存在のような、人形達。
苦しみや、悲しみ、無念さ、悔恨、怨念を表現している。
縁起が、清盛、を貫くテーマになっている。
最後に仏像の人形も沢山展示されていた。中でも、風神雷神の、風神が、見事なできばえだった。風を受けて、大らかでユーモラスで、自由な「風神」に心までもが、解き放たれていく。
寿三郎が人形の顔を作る作業と、人形との関係を語るビデオも興味深い。
生地を着るときに、「ごめんなさいね。」と言葉をかけながら、はさみを入れる。
きっと、それらの布は、古代布なので、それを着ていた主もいて、その魂が生き続けているように、思われるからだろうし、もちかしたら、その主が見えているのかもしれない。
人形を愛していない、という。私利私欲は一切ないという。
無心で、人形の臨むように、造り上げていくと、人形に命が宿るのだ。
「清盛」は、そういう意味で、寿三郎さんにとっては、最高のモデルに違いない。