2013年02月18日

パリ、最古のカフェ「プロコープ」

    


  パリと言えば、カフェ。
 有名なカフェが沢山あるのだけど、私は、カフェで、優雅にお茶を楽しむことはなかった。
 友人から、パリ最古のカフェを紹介してもらった。
 そのカフェの名は、「プロボーク」創業1686年、文学カフェとして、ヴォルテールやディデロ,も通ったカフェ。
 
  サンミッシェルで降りて、私が通った語学学校,ユーロサントルまでの、良く歩いた道に、美味しいクレープの店があり、その先のパッサージュの中に、そのカフェはある。
 大通りに面して、正面の入り口があり、そこから入った。


  
パリに住んでいたこともある友人は、このカフェで若い頃、打ち上げをしたり、日本から来た人達と何度も来ているのだそう。

 文学サロンらしく、書斎があって、壁には、手書き原稿のページを貼っていたり、作家の肖像画や、当時のパリの銅版画など、沢山飾られている。

正面

 http://www.procope.com/le-restaurant/ プロコープ

プロコピアという人が作ったカフェで、ヴォルテールのテーブルのある部屋、としても知られている。
 恐怖政治のロベスピエール、なども通った店。
 百科事典を作った、ディデロ、歌劇のボーマルシェ、バルザックなども,常連だったとか。

 チコリとブルーチーズのサラダ

ハドックのソテー

定番、クレームのブリュレ

  私達は、ランチ時に行ったので、ランチ用のメニュがあって、前菜、主菜、デザートの3品で、26ユーロ。デザートが」いらなければ、19ユーロなので、手軽に食べられる。
  ワイングラスに2杯はいる180のワインと、コーヒーをつけても、支払いが、一人30ユーロくらいだ。
友人が注文した、テリーヌの前菜、すごく大きいテリーヌ

 この季節、お勧めの生牡蠣は、牡蠣3つと、蛤3つで、26ユーロくらいするので、安いとは言えない値段。
 一つが、4ユーロくらい。ニューヨークのアクアグリルという、カジュワルでちょっと高級な店で、2ドル80くらいだもの。

 通常のメニュは36ユーロ。これは夜でも。隣の客は,エスカルゴを前菜にした、そのメニュ。

ヴォルテール
  
  20ユーロで、こんなに優雅なカフェで、ゆっくりした美味しい食時が出来る。
  朝食もあって、7ユーロのメニュも。
  パリで、きちんとした店でフランス料理を食べようと思えば、随分高いと聞いていたので、安そうな店にしか行ったことがなかったけれど、パリ通の友人に紹介された、クーポールといい、このプロコープといい、場末の店よりも安いくらいなので、びっくり。



  このパッサージュにある、パブレストランに、私が、パリに初めて1ヶ月、語学学校に通った時に、1年の予定で、パリに研究留学していた教授に食事をご馳走していただいたことがあった。

 誰か一緒でないと、パリでは、レストランには、入りにくい。けれど、美学の教授で女性の方は、パリでの食事、一人でレストランに入れるようにならないとだめ、と。どうどうちして一人で入れるようにならなければ、大人とは言えない、と。一人での入り方は、開店してまだ空いている時間に行くそうだ。それでも、まだ当時は、そんな貫禄などあろうはずもなかった。

 久しぶりに、歩いた懐かしい場所と、プロムナード。
 バブルの頃だった。リトグラフまで、べらぼうな値段がつき、日本でも飛びように熟れた時代。
 語学サロンでフランス語教室で知り合った女性が、シュールレアリスト画家のレオノール、フィニの作品をコレクトしていると聞いていた。



 この界隈は、美術書や、画廊もある。古い伝統のある,美術関係の書物ばかり扱っている店があって、そこにフィニの作品が沢山展示されていた。一端の美術マニアのつもりになって、何も知らなかった。
 友人がアパートを買って、私も欲しくて、送金した頭金の中から、フィニーのものに、結構お金を使って。馬鹿なことしていたなあ、と思うし、何でそんな情熱みたいなものに動かされていたのだろうと不思議でもある。

 、  

Posted by アッチャン at 18:52Comments(0)パリにて