2013年03月08日

ベルシー公園から、ユゴーの家


   

 フランソワ、ミッテラン図書館から、ヴォーボワールの橋を渡って、ベルシー公園を散歩した。
この図書館は、4つの建物が、ブックスタンドの形をしている。図書館が出来て、大きなマンションや事務所のあるビルが
建ち、都会的な発展をし続けているが、以前派、パリの外れで、従姉妹が住んでいる所は、バラックに住んでいるアーティスト達がいて、不便な場所だった。
セーヌ河畔に、レストランが出来、水泳場が出来、ボーボワールの橋が出来て、パリらしくなった。

 この所、ずっと暖かくて、今日はちらちら雨が降っているけれど、傘をさすほどのことはない。







 まだ、花は一面には咲いていないけれど、芽を出しているものや、一番咲のクロッカスは可愛い顔を覗かせている。
 ベルシー公園は、昔、鉄道が走っていて、このあたりは、パリとは呼ばない、田舎だったので、田舎の風景が楽しめる。



パリの喧噪を逃れて、椿姫とアルフレードが、田舎に行くシーンを思い浮かべる。


  
 マリーアントワネットだって、パリに生活するのは、疲れるから、ベルサイユに、田舎屋風の、別荘を作ったよううに、パリで生活していると、きっと息が詰まるのだろう。
すぐ近くにある、ベルシー公園の中に入ると、心が安まる。




 解放された気分になる。



 よく、買い物、と思って来ていた、ベルシー公園から、パルク、ド、サンテミリヨン。何も買う気がしなくなった。
買い物は、日常生活の一部だから、また、雑多な暮らしに戻りそうで、やめた。



 ベルシー公園の帰りに、近くのブーランジェリーで、サンドイッチを買った。
 息子が、サンドイッチの美味しさに、驚嘆していたことを思い出した。
 フィンテンブローで、お腹を空かしたので、サンドイッチを買って、道々、食べながら歩いた。 
 旨いと喜んでもらえると、私が作っているものではないけれど、嬉しい。
私自身は、というと、サンドイッチを買うことはほとんどなくて、家でサラダを作るから、パンを添えて食べる以外に、外で買うまではしない。



買ったサンドイッチは、けしの実がついたパンに、鳥と、トマト、卵にサラダ菜、など、ボリウムがあって、とても美味しい。
今回のパリの、美味しい思い出に、堂々のランクインしそう。




 サンポールに地下鉄を降りて、すっと探している、バッグの店に行こうと歩きながら、シリー、ホテルがあって、その中庭がとても綺麗で、その中に入って、次にあるポルトと抜けると、そこはヴォージュ広場だった。
いつも夕方とか、夜に来ていたので、ホテルの扉が閉まっていて、わからなかった。



 じゃ、ユゴーの家に行けると思い、まだ閉館には充分ある時間に、ユゴーの家に行った。 このミュゼーは、パリ市の無料美術館の一つになっている。






2階が美術館になっている。
ユゴーは、レジオン、ド、ノールを、二回ももらっている。

ユゴーの妻

ジュリエット

ユゴーの妻も美しい人だけど、ユゴーが愛した女性は、控えめな優しさがある人で、彼女と過ごした、シノワズリーの部屋には、沢山のお皿が飾ってあって、彼女の所有愛用品だったよう。
彼女の晩年、死ぬ間際に描いた肖像画も展示されている。


ユゴーの書斎、羽ペンが置いてある。
そして、ベッドもある寝室。最後のデスマスクは暗くて見えない。
そのベッドの前に、ユゴーが座っていた、椅子があり、暖炉の上に、燭台がある。







 映画「レ、ミゼラブル」では、老いたジャンバルジャンは、修道院の中で、死を待っている。そこには、いつも手放さなかった、銀の燭台があり、深々と座れる、肘付き椅子に座っている。

 そこに、コゼットと、結婚したばかりの、マリウスがやってくる。
 夢か、誠か。
ユゴーも、幻想を抱きながら、最後の時まで、この部屋で書き、眠り、燭台の前で、祈りを。



窓から、見えるヴォージュ広場



ジュリエットが亡くなる前の肖像



   

Posted by アッチャン at 23:45Comments(0)パリにて