2014年07月28日

松竹座「七月大歌舞伎」で仁左衛門復活

    
  

 天神祭りの頃が、最も暑いと言われている。
去年、天神祭を観に行って、猛暑の中相当我慢していた。
今年も、36度か、7度と言われていた。
私は午前中、歯科医の予約があって、電車の中では涼しく、梅田のあたりと歩いていると、
お風呂に入っているような、むっとした暑さ。
 4時からは松竹座での歌舞伎を観に行くので、その間、涼を求めて、梅田テアトルの映画館に。
時間合わせで観られる映画は、ママはプリレスラーという、フランスのリードを舞台にしたフランス映画。期待しないで入ったのだけど、結構面白かった。
映画を観ていたので、昼食を食べる時間がなくて、終わってから、サンマルクカフェで、アイスコーヒーとサンドイッチに新発売のパンを買った。
仕事を早引けしてやってくる友人の為に、サンドを半分残し、パンは食べないで、松竹座に。
株主の招待券は、夜の部しか取れなかったのだけど、仁左衛門の「身代座禅」も観たかったので、それはそれで良かった。
 夜の部の、最初の出し物は、沢村藤十郎と翫雀、扇雀の親子共演の「沼津」
この「沼津:は、仁左衛門さんは、孝男だった頃に、お父さんの13代仁左衛門さんとの共演で観たことがあって、親子の情が細やかに表現されていて、名舞台だったので、くっきりと記憶に残っている。
今回は、浄瑠璃、長唄のほうが、心に響いた。元々は、浄瑠璃なので、動きも少ないので、
出演者の台詞は重要な要素になっているので、翫雀はじいさんになっても、元気な性質が前面に出て、声は抑えて聞こえないし、じいさんらしくない。



 藤十郎は若さはないし、肥えすぎているので、ずんぐりの二人の共演で、出し物選択ミスの感が強い。
二番目の「身代座禅」は、勘三郎や菊五郎の関東スタイルのものも観ているけれど、
仁左衛門の右京が最も素晴らしい。
奥方に扮した翫雀も、当たり役で、良かった。ずんぐりして、器量が悪く凄味があって、,ユーモラスな奥方にははまり役。
太郎冠者を演じた、橋之助は、貫録がありすぎて、奥方にも殿さまにも、振り回される頼りなげな若輩ものというイメージからはほど遠い。
 3番目は、落語の小噺から題材を得た、怪談。
夏の風物で清涼を誘う。江戸っ子の菊之助と時蔵が、弟子と師匠といい関係で、お岩さん風の師匠の亡霊に、背筋も凍る思いをさせられるはずなんだけど、落語がもとなので、笑わせる。



身代座禅で、大笑いして、怪談でまた笑って、楽しい舞台でした。
 最後は、孝太郎が女伊達になっての舞踊、ちょっとだけみて途中で帰りました。
関西歌舞伎を盛り上げる会。仁左衛門が出ないと、火が消えたようになってしまう。
後継者としては、今の所、愛之助だけという寂しさ。
  

Posted by アッチャン at 10:21Comments(0)演劇