2014年08月14日

ロビン、ウィリアムズの死は、詩

     
     


 ロビン、ウィリアムズがカリフォルニアの自宅で亡くなった。
自殺だった。鬱病を患っていたという。
名優だった。
いつだったか、アカデミー賞の受賞式で司会を勤めていた。
オーバーな演技で、観客を必死に笑わそうとしていた。
すごく、繊細な人だろうと思った。そして役造りへ完璧を求める
生真面目さは映画を見ると、人一倍感じられる。
 私が好きな映画は、「グッドウィルハウンティング」と、「今を生きる」
1997年に公開された「グッド、ウィル、ハウンティング。旅だち」
は、マット、デイモンとベン・アフレックは共同で書いた脚本で、アカデミー賞を
もらった。彼らは、その後、それぞれに活躍の場を得てスターになった。




ロビンは、精神科の医者に扮して、数学の天才で保護観察状態にある青年の心の闇をに寄り添い、そこから救い出す、セラピストとしての役だった。
「今を生きる」は原題を「Dead Poets Society」という。男子校の教師に扮するロビンが、
詩読サークルで今は亡き古典的詩人の作品だけを読むことからつけた題名。
 この映画では、俳優を志していたニールという学生が、陸軍士官学校に転校させられるようになって、自殺する。
ロビンは、学生達に、今この時を精一杯生きることを、詩の世界によって教、彼自身は、学校から追われる。



 陽気におどけて励まして、自らは寂しく消えていく、という役処が、ロビンの当たり役
だった。暗い過去を背負って、精神的な病をかかえているからこそ、学生たちの悩み、苦しみを理解し、共に寄り添い、その苦しみを癒していく。
 その癒し手だったはずのロビンは、自らの鬱病を克服することは出来なかった。
「ピーターパン」にはなれなかった。
 空を飛ぶことは、映画の中の夢。現実と真面に向き合うことは出来なかったのではないだろうか。
彼は役者の中の役者だったから。

  

Posted by アッチャン at 01:33Comments(0)