2015年04月05日

画家の輝ける時





 少しづつ、気が向けば片付けている。旅行先で買った絵ハガキも随分ある。
個展の案内状が出て来た。

今は、活動を停止してしまった画家のDMなど、惜しいなあと思う。
青春時代を駆けぬけた、足跡をみるよう。
絵を志して、生涯続けていける人は、それほど多くないのではないかと思う。
パリ郊外の画家村に住む画家が言われた言葉は印象的だ。
「なんの為に生まれて来て、生きるのか。画家に与えられた使命感に従っていく。」
吉田さんも、よくそういうふうな事を言われた。





神の使命に従って、与えられた道を日々精進しながら絵を画いてく。
そういう人は稀だ。とてつもなく強い意志と、情熱がなければ、貧困をものともせずに、
画家として生命を燃焼させることは出来ないだろう。




その歴史は、一筋の蜘蛛の糸のように、光を浴びてか細く輝いている。綱渡りのようなあぶなっかしい生き方。
 食べんがために、様々なやむにやまれぬ事情から、職業を変えて、暮らしてる人達の、心の底に流れている思いはいかばかりだろう。
 せつなさがこみあげて来る。
絵がくべき手を、別のものに置き換えて暮らす人の、かつて情熱をかけた作品を見れば、貧しくても、絵筆を置かずに人生を全うすることが出来る人の、幸せも。
個展の案内状には、画家の自信作が選ばれているだろう。
 輝きの時が刻まれてるだろう。



 
 
  

Posted by アッチャン at 01:18Comments(0)日々の事