2011年10月28日
有馬の宿「旅籠」
旅籠 http://arima-hatago.com/
有馬の宿と言えば、御所坊が、まず頭に浮かぶ。
確かに、御所坊は、素敵な宿だけど、お料理となると、元有馬グランドと中の坊の料理長だった、太田忠通さんが、独立して、立ち上げた,「旅籠」にはかなわないだろう。
以前に、母と泊まった旅館の前に、「旅籠」という、民家を使った宿が出来ていた。
自動車で細い坂を上がっていくが、対向車は通れないくらいの狭さで、しかも曲がるくねっているので、冷や冷やしながら、たどり着いた。
部屋は広く、料理も美味しかったけれど、お風呂が小さいのが難点だと思った。
その旅館の前にある古びた民家は、お風呂がなかったのではないかと思う。
今回、じゃらんから、有馬の宿を探していたら、旅籠には、畳敷きの,赤湯のお風呂の写真が出ていた。
こんなお風呂があったのか、と思ったら、「旅籠」は立て替えて、3階建ての立派な建物に変身していた。
太田さんは、「旅籠」を立ち上げて、「奥の細道」という高級割烹旅館を作り、更に、
私が,時々利用している「関所」というレストランも。
うに、伊勢エビ、
「旅籠」は、リーゾナブルな値段で、これほどのもてなしをしてもらえるのか、と感激してしまった。
遠くからやってきた客が、「隠れ家」的な素晴らしい宿だと絶賛していたけれど、確かに、この宿を知ってしまえば、他の高級な宿に泊まっても、もう満足出来ないのではないか、とさえ思われる。
勿論、「奥の細道 」は、更に、素晴らしいのだろうけれど、金額と照らし合わせて、考慮すれば、この「旅籠」は有馬で,私は、トップにあげたいと思う。
難点と言えば、お部屋に、トイレがついていないことだけれど、部屋数が少ないので、困ることはない。
部屋の作りから、「旅籠」は,値段を安く設定しているのだろう。
中に入ると、至る所に,写真がでかでか貼ってあって、有馬の格式を重んじる,老舗の宿とは、ほど遠い。見れば、有名人との写真ばかり。小泉さんに、鳩山さん、トムクルーズなどの海外からのお客様もあれば、スポーツ選手や、芸能人なども。
何が良いといって、やはりお料理だけれど、食事室に入ると、各席は。ゆっくりと個室のような配慮が出て来ている。板前修業中の人達が,沢山厨房の中に入っている。
出されるお料理の一品づつは、どれも,表現出来ないくらい美味しくて,満足。こんな料理を食べさせてもらうと、ますます、口贅沢になってしまう。
お砂糖の代わりに、金粉をあしらった,綿菓子を使って、そこにロース肉を乗せて、すき焼きを作る。板前さんが、その様子を披露して、一旦、調理場に戻り、出来上がったすき焼きが運ばれる。
上品で、最高のお肉は、口の中でとろけてしまいそう。金粉まで、食べないと。
さすがに、勲章を受章した,料理人が、責任を持って、出す料理だから、最高の素材と、最良の調理方法で、見た目を喜ばせる,美しい作品ばかり。
言うまでもないことだけど、料理に,この酒ありで、お酒選びもパーフェクト。
有馬は温泉の湯治場だから、身体も健康にしてくれる,お料理を、ということで、身体に優しく、滋養になり、リフレッシュさせる「食」であることにもこだわりが。
食後には、必ず、コーヒーか紅茶を。
鯛とキノコご飯
果物のデザート
朝食がまた良い。
小さな器に、美しく,彩り良く盛られた,おかずは手が込んでいる。
お味噌汁はほのかに甘さがあり、湯豆腐に黒豆の納豆と、サワラの塩社焼き。
有機野菜の温サラダは、すきな野菜を沸騰した湯の中でゆでて、好みのドレッシングをかけていただく。
だし巻きは、目の前で作って出される。
黒豆納豆
だし巻き
量は控えめで、それでも種類の豊富さに、お腹は満腹。でも、後で全くお腹に負担がない。喉も渇かない,不思議。
有馬は温泉宿だから、お風呂は、大切なもてなしの場だ。「旅籠」は、畳敷きのお風呂になっている。掛け流しの豊富なお湯が、どんどん出ていて、お風呂に入ると、ざっと流れ出す。だから、いつも新湯に入っているのと同じ。
見晴らしの良い,高台にあるお風呂から、有馬の景色が見渡せる。眼下に、赤湯の源泉場から、ゆげが立ち上っている。
二階の休憩所には、冷たいお水と、コーヒーがいつでも。浴衣は、好きな柄を、自由に着物タンスから、自分で選んで。
とにもかくにも、湯治の宿として、これ以上の宿を見つけることは、なかなか難しいのではないだろうか。
Posted by アッチャン at 15:25│Comments(0)
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