2012年12月14日
玉三郎特別公演 「日本橋」
東京の日生劇場で公演中の「日本橋」を観に行きました。
友人が、通常よりも、安くヴィザカードで申し込めるので、随分前から一緒に買ってもらっていたの、風邪を引かないようにと注意していたら、今年の風邪、周りの人達が、皆、バタバタと倒れていたのに、私は元気で、無事に、東京行きを実現。
朝は苦手な方なのですが、最近は、少しはましになってはいるものの、気になって、朝の4時には目が覚めて、それからは、目覚ましが鳴るまで、なんとなく起きていたような。 芝居で、眠たくなるのでは?と心配していたけれど、それはなんとかクリアー。
玉三郎ですから、その魅力はたまりません。
美しい、妖艶な美しさ、姿形の、なんと優美で美しいことでしょう。
他の共演者達は、玉三郎を魅力を引きたたさるために、舞台に立っているようにも思えるほど、玉三郎の舞台です。
友人は、事前に、「日本橋」を読み直したくらいの熱心さで、感激も更なるものがあったのでしょう。
泉鏡花は、医者であったことから、医者として、人間を診る現実性とは、別の時限で、人間の「生」を想像することで、鏡花の世界、といわれるものがあって、それは神秘性というものだったのではないか、と勝手に想像しているのです。
決して消えない「燃えさかる情としての愛」は肉体の滅び朽ち果てる物体としての現実とは相容れない世界、それは夢の世界、そこには、真っ赤にしたたる赤い血が、狂おしい情熱の流れを表現していて、永遠の時間と、美的世界の象徴としての「赤」に置き換えられている。
玉三郎が、舞台の最後に、毒を含み、青白い透明な美しい顔から、夢の世界にさまよう輝きを放つ目と、口元から流れる、真っ赤な血で、全てを語っている。
Posted by アッチャン at 11:27│Comments(0)
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