2009年12月10日

 志茂田景樹

 
 タマによく似た猫

ユニクロで買った、超軽いダウンと、ヒートテックのとっくりセーターは、結局、また持って帰ることになった。 空気ベッドの寒さから、守ってくれた。置いて帰ろうかと思ったけれど、私が着てみると、着れなくもない。
「ね、もう一度着てみたら。この色、宣伝に出てて、人気あるのよ。」
 「6千円で買ったんだろ。パタゴニアでも、こういうの作っているよ。300ドルらいするけど。」
パタゴニアとは、LLビーンの高級品といったような、スポーツ用のウェアーを造っているメーカー。東海岸の北の方は、冬のスポーツのメッカで、防寒用のスポーツ服は人気ブランド。日本のミズノのようなもので、私が買って愛用しているミズノの超軽いポータブルダウンの方が、先に発売されたのだと思う。パタゴニアは、しっかりつくられているけれど、結構目方があるので、私は合わない。若い人達は、スタイルとブランドに凝るから、パタロニアが人気。
 息子が、なんだかんだ言いながら、着てみる。鏡を覗いて、笑いだした。
「志茂田景樹、みたいや」
タイツをはいて、バレリーナまがいの変な服装をして話題になった、作家だ。

グレコ「トレド」

 私も思わず、吹き出してしまった。ほんと、そんな感じ。 これはやはり、彼がいやがるのも無理はない。
「ブログ、書きなおしておいてよ。僕が悪いように書かれているけど、これは着れないよ。おかしすぎる。」
 横から、ガールフレンドが、
「若い子には似合うのでしょうね。」
 スマートで細い、可愛い少年のような子なら着こなせる、滅茶派手なブルー、もう息子には似合わなくなっている。
「黒なら良かったのに。」
私も黒にしようかと、大分迷ったのだけど。 とっくりセーターも、息子に似合わない。暖かいから、首を保護すると、すごくいいんですって、と言っても、似合わないものは着たくないだろう。まだ、オシャレ心は失っていない。
 「やせなきゃだめだわ。身体隠しの服ばかり選んで着ているから。」
息子に、文句言いながら、それは、そっくり、私にも当てはまる。
オシャレするって、相当に努力がいる。食べたいものは控えめに、スタイル保つの大変なんだから。息子には、お腹隠しを前提に考えないと、と反省しました。泣いて怒って、笑い転げて、買った服を再び持ち帰る、馬鹿な母親。  

Posted by アッチャン at 10:38Comments(0)ニューヨークにて

2009年12月10日

タイ料理に決まった


 ティム、バートン


 6時にシェラトンで待ち合わせ、グランドセントラル駅のオイスターバーに行くことになっていた。
 MOMAで、ソファーに腰を下ろし、休みながら、また、えいこらよいしょと 立ち上がる。待ち合わせまで時間がないので、5階の所蔵絵画は、素通りするように、所どころで、ちょっと立ち止まる程度で見ていった。 マチス、やセザンヌ、ピカソにゴッホ、名作ばかり。マチスのダンスや、金魚、代表的な作品、セザンヌのサン、ヴィクトワール、ゴッホの夜の絵。不思議なことに、あれほど疲れていたのに、どこかに消えている。絵画が、疲れを取ってくれたようだ。 癒されたのだろう。


ティム、
 MOMAから、シェラトンまで、5アベと6アベを通っていく。ものすごい人、通勤帰りと、買い物客、それに、ロックフェラーセンターのクリスマスツリーが点灯されたので、見に行く人の通り道でもある。




歩き出した。地下鉄に乗るつもりの私は、すたすた早足で歩いていく後ろを追うようにして、歩く。背中は板のようにはりついている。セントラル駅は43だから、バス停にして4駅以上歩かさされた。デスクワークで一日中、座っているので、運動不足の解消に歩いている。 セントラル駅の中でも、店を探して、歩く。もう限界だ、と叫びながら、ついて行かざるを得ない。店に到着し、ガールフレンドが来るのを待っている間に、メニューを見ると、人気抜群の「アクワグリル」よりも高い。ここは、生牡蛎以外、調理されたものは、それほど美味しくないのに、店には、どんどん客が入ってくる。
 ソーホーにある「アクワグリル」は、当然のことながら、予約で満席、入る事は出来ない。



店の中は、がやがやうるさくて仕方がない。やめようか、というこになった。高すぎるわ。 「 アクワグリル 」は雰囲気は素敵だし、料理はここよりも遙かに美味しい。節約するつもりで、ここに決めたのに、逆なのだから。
 さて、じゃ何食べる?と聞かれ、韓国か、焼き鳥は?



 私は、タイ料理か、ベトナム料理、或いは、海鮮の中華くらいしか、お腹に受け付けそうにない。 一度連れて行ってもらったことのある、タイ料理の店が美味しかったので、そこに行きたいと言った。
 地下鉄に乗って、帰り道にも近くなるので、そこに決まった。ウッドサイドという7番線の駅で、マンハッタンから離れている。店には、待っている客がいたが、中が大きいので、すぐに席が用意された。



 トムヤンスープ、パパイヤのサラダ、パドタイ、魚を丸ごと調理したもの、餅米を頼んだ。どれもこれも美味しそう。
 トムヤンスープに髪の毛が入っていた。新しく、調理して、出てきたのは、ずっと後になってから。


髪の毛だけ取って、同じものを持ってくるのではないのかな、なんて疑ってたが、そうではなく、その上、トムヤンは無料にしてくれた。
 ここに来て、正解だったね、と皆大満足。支払いも安くて、なお満足。  

Posted by アッチャン at 10:20Comments(0)ニューヨークにて