2012年12月14日
近代美術館「美術にぶるっ」

浅草の仲見世で、人形焼きを買って、次に向かったのは、竹橋にある、近代美術館。
近代美術館は、開業60周年を迎える記念の特別展示で、大盤振る舞いの作品展示だとか。

入場料は1300円、割引きわあるか、と聞くと、地下鉄一日券を持っていれば、といわれた。ラッキーの100円引き。
美術にぶるっ、を体験したくて、ガイドを借りた。 一緒に、エレベーターに乗っていた、ご老人かたがたが、皆、ガイドを借りている、その中の一人は、美術館に関係している人のようで、他の人に案内かねて勧めていたので、よほど良いのかな、と。

この美術館、他の所とは違って、ほとんど作品は、撮影オーケーなので、嬉しかった。
すごい作品ばかりの展示なので、とれるものはほとんど撮りながら。

ぶるっっと来たのは、関根正二の、絵画。説明に、ぶるっとした。
アナウンスがあって、2時から、ボランティアのガイドが、見えないもの、という題で、 作品の解説をするという。エレベーターの前に沢山人が集まった。

1時間かけて、とのことなので、私は帰りの新幹線のことがあるから、ちょっとだけ、と思っていた。最初は、フジタの絵画で、カーテンとベッドと猫と5人の裸婦が描かれた絵画の説明だった。質問が多いので、聞くのをやめてしまった。
そのガイドが、挨拶で、60周年を記念して、大盤振る舞いに、重要文化財を初め、貴重な作品を沢山出しているとの説明があって、時間の都合もあるから。

とても充実した、めったにこれだけのものを見られないなあ、と関心。
横山大観の、一滴の水から、大河になり、竜となって、という巻物の墨絵。

どれもこれも、時間をかけて、ゆっくりみないと勿体ないものばかり。
着物姿の女性達もちらほら。
絵画の前で、座って、動かずに見入っている。

以前に、見たことのある作品が多いけれど、それも、どこかに出品されていた時かしら、近代には、来ているから、その時なのか?
長めの良い部屋からは、皇居や日比谷がのぞめる。

ミクニが、レストランとして入っていて、ワインを楽しんでいる人達が、ガラス越しに見える。
そのそばに、朱色の、ノグチの作品。これが近代美術館のメインに。

ああ、もう4時近い。ホテルに荷物を預けているので、戻らないと。ホテルに近い、
水天宮駅に降りて、水天宮にお参りしてからと思って、時間ないけど、水天宮に。
ホテルに戻ったら、受付の女性から、
「時間あれば、飲み物をどうぞ、」と言って もらって、時間ないのに、あわてて、コーヒーをいただく。のどはからからで、疲れているので、ホットしたかった。

東京駅では、もう一つ、していきたいことがあった。
新しい駅に変わった、東京駅を見ておきたい。ステーションビルの入った、東京駅。
丸の内側からの眺めだ。
わ、凄い。イルミネーションに浮かび上がった駅は、ロマンティックで品格もある 明治の頃を再現したもの。

ちょっと見て、駅に行き、チケットを指定にかえてもらうと、時間まで30分あった。
もう一度、駅を見に行った。

中央あたりからも見たくて。携帯やカメラをかまえている人達が多い。
ステーションホテルの中を見る時間はなかったけれど、駅の丸天井の周りは、ホテルの部屋になっているのは見た。

3時間の新幹線、疲れて、足がじんじん痛む。ビール買って、小さな穴子寿司を一個買ったのを食べる。お腹空いてなかったけれど、ビールの冷えているうちに。

2012年12月14日
浜町、日本橋、浅草へ

友人は、足を伸ばして、友人に会いに行くので、ここからは別行動。
私は、ゆっくりして、この辺をぶらぶらしようと、部屋にあった、「日本橋」という情報誌を見ていると、東京近代美術館で「美術のぶるっ」というタイトルで、日本近代美術の100年。ベストコレクションを集めた展覧会が開催中だと書いている。
ある人の、日本橋散歩の文章に、その美術館への誘いも載っていた。
ホテルの受付で、この本を借りても良いかと聞くと、新しい雑誌が出ているから、とそれをくれた。日本橋界隈の地図と、見所が載っている。
荷物を分けて、預けて、外に出た。
明治座をみたいと思って、浜町を歩く。

朝、一杯コーヒーを飲むので、すぐにトイレに行きたくなる。
誰でもトイレがあって、そこに入ると、すごく綺麗。パリにある、公衆トイレのように、自動で扉の開け閉めが出来て、中は広い。
明治座は、お正月には、藤山直美の公演が決まっているが、今は閉まっている。
浜町通りを行くと、東日本橋まで。3枚100円でハンカチあります、と宣伝している人がいた。
整理で、何もかも、めちゃ安。 問屋街なのか。

薬研堀不動尊、を見て、吉田松蔭終焉の地まで、歩くつもりだったが、またトイレに行きたくて、東日本橋で、一日乗車券を買って、地下鉄に。トイレがあるので。
そこから、浅草に。
浅草に出来た、東武鉄道駅の駅ビルを見るのが目的だった。

浅草に降り立つと、スカイツリーが目にはいった。ここからの眺めも良いなあ。
松屋デパートが、東武鉄道の駅を2界に抱き込むような形で、7階まで、ショッピングとレストランを作った。
浅草は、世界遺産になって、海外からの客が東京で最も好きな場所になって、賑わっている。
忍者はお気に入りだそうで、忍者専門店があり、手裏剣の実演も出来るとか。

相撲グッズの専門店も。
スカイツリーを見る展望ノ広場で、お笑い芸人のコンビが出ている番組の取材中だった。良く見る人達なんだけど、名前は覚えていない。

まだ、お腹は空いていないけど、仲見世を通って、浅草寺に行く道に、蕎麦の「十和田」がある。
いつも人が一杯なのに、まだ時間もあって、空いて居いる。
看板のサービスセットに目がいって、吸い寄せられて中に。

この店のお蕎麦は、とても美味しい、人気の店。
天丼と蕎麦のセット、みんなそれを食べている。エビと、野菜、ほたての3種から選べるが、エビでしょう。
いつも、ここに来ると、この蕎麦になってしまう。
寺参りして、また歩いていると、大黒屋の天丼や、うなぎの名店もあるし、すきやきの今半にも入ってみたいのに、とお腹が一杯になりながらも、きょろきょろ。

浅草公会堂での、初春芝居の案内。
浅草寺では、歌舞伎羽子板が備えてある。浅草歌舞伎を象徴している。
勘三郎さんが亡くなっても、まだきっと浅草にいるような気配が。

昔ながらのスターの写真を看板にしている、カフェなど、浅草の匂いがする。
2012年12月14日
築地のマグロとスカイツリーのイルミネーション

舞台がはねて、ああ、もう終わってしまった、もっともっと、観ていたい、という切ない思いを抱いて、スカイツリーのある押し上げに。その途中にある、築地に寄って、
私が以前に行った、カウンターで立ち食べだけの寿司屋に寄って、少しだけお寿司をつまんだ。
築地と言えば、なんたって、マグロだよ、というわけで、マグロ三昧、これがたったの500円、中トロに、あぶりトロ、赤身と3貫に、味噌汁つき。マグロも美味しいが、
うにが凄く美味しかった。こちらは1貫300円。
ここで一杯食べてはいけない。
友人が、待ち合わせて、居酒屋に行くことになっていて、私もお邪魔虫することに。
穴子をもう一貫だけ、で払いは900円。

店のおやじさん
ここは寿司三昧と同じ店の、立ち食いで、安いのだ、そう。
どうりで、昼時のサラリーマンが、500円のマグロ丼を求めてやってくるはずだ。
私は向かいの、ホテルに泊まったので、この店を知っていたのだけど、
道頓堀にも、寿司三昧が、出来ているとか。
食い道楽のビルの一階だそうで、次に松竹座に行くときには、というと、なんだかの名前を教えてくれたのだけど、忘れてしまった。

寿司好きの私は、毎日だって、寿司が食べたい方で、妹や妹の娘達からも、
私が「何食べたい?寿司が良い?」必ず言うと笑われたことがある。自分では気づかないが、きっと誰にでも言っているに違いない。
スカイツリーも綺麗だったけれど、クリスマスのイルミネーションがとても素敵だった。
イルミネーションのスカイツリーが観たかった。若手の才能のある照明作家が手がけて、テレビで紹介されていたのを観ていたから。

まだ、時間は充分だ、と思ったのに、高田の馬場についたのは、待ち合わせぴったりの時間だった。お上りさんだから、もたもた。
居酒屋は、高田の馬場にあるので、堀部風の和風で、元々蕎麦屋だとのことで、和風の出しの利いたものが、美味しいのだろう。
なすびの煮付け、なかなかの味だった。
私は、寝ていないので、ビールを飲み始めたら、酔いがすぐにまわって。
友人達は楽しそうに話していた。私まで、ご相伴させてもらって。
帰りに、寝酒、アイスキーを買って、ソフトクリームも。東京に来たのだもの、たまには、好きなもの解禁。

ホテルは、ペンションというけど、とても良いホテル。人形町にあり、下町の江戸気分が味わえるというので、決めた。
部屋が広くて、広いベッドが二つ。何もかも揃っていて、至れりつくせりの申し分ないホテル。
口コミの点数が良くて、決めた。
翌朝、早く朝食に行くと、サラリーマンが多い。
朝食は250円。3品選ぶ。ホットケーキや、焼きめしまで、3品の対象になっている。

コーヒーや飲みものは、いつでも自由に部屋に持ち運べるし、新聞まで。ミネラ水は部屋に。それで、値段は二人で1万円。そんなホテル、東京にあったのだ。
ちなみに、休前日のチェックアウトは12時、1時なんて。
2012年12月14日
玉三郎特別公演 「日本橋」

東京の日生劇場で公演中の「日本橋」を観に行きました。
友人が、通常よりも、安くヴィザカードで申し込めるので、随分前から一緒に買ってもらっていたの、風邪を引かないようにと注意していたら、今年の風邪、周りの人達が、皆、バタバタと倒れていたのに、私は元気で、無事に、東京行きを実現。
朝は苦手な方なのですが、最近は、少しはましになってはいるものの、気になって、朝の4時には目が覚めて、それからは、目覚ましが鳴るまで、なんとなく起きていたような。 芝居で、眠たくなるのでは?と心配していたけれど、それはなんとかクリアー。

玉三郎ですから、その魅力はたまりません。
美しい、妖艶な美しさ、姿形の、なんと優美で美しいことでしょう。

他の共演者達は、玉三郎を魅力を引きたたさるために、舞台に立っているようにも思えるほど、玉三郎の舞台です。
友人は、事前に、「日本橋」を読み直したくらいの熱心さで、感激も更なるものがあったのでしょう。
泉鏡花は、医者であったことから、医者として、人間を診る現実性とは、別の時限で、人間の「生」を想像することで、鏡花の世界、といわれるものがあって、それは神秘性というものだったのではないか、と勝手に想像しているのです。
決して消えない「燃えさかる情としての愛」は肉体の滅び朽ち果てる物体としての現実とは相容れない世界、それは夢の世界、そこには、真っ赤にしたたる赤い血が、狂おしい情熱の流れを表現していて、永遠の時間と、美的世界の象徴としての「赤」に置き換えられている。

玉三郎が、舞台の最後に、毒を含み、青白い透明な美しい顔から、夢の世界にさまよう輝きを放つ目と、口元から流れる、真っ赤な血で、全てを語っている。