2010年04月28日

細川護煕「展覧会」が三越、エトワールで開催中



 

デパートの前から、地下鉄にのって、シャルル、ド、ゴールで降りた。
「パリ、スコープ」という週間情報誌に、細川護煕さんの、個展が開催中であることを見ていたので、是非、見たいと思っていたから。
三越エトワール、という所で、5月15日までやっている。
場所はすぐにわかった。中に入ると、やはり入場券を売っている。



ここは、写真禁止とはっきり書いているので、写真は撮れない。
かつての、総理大臣で、細川家のお殿様の家計に育った、侍、細川護煕、という
肩書き。
最初に部屋で、15分間のビデオを見せてもらう。田舎暮らしで、半日、農作業で自然にふれ、半日読書などを楽しむ。農作業と陶芸、読書と書道、というような生活。
若い時から、農作業に憧れを持っていた。小さな棲まいで、風雅を生業とする。そういう生活を、細川護煕さんは送っている。


陶芸も、書も、日々新たに、成長して素晴らしいものに。書を見ると、細い弱々しい神経質な書体から、大胆で、ゆとりのある、力強いものに変化していっている。
利休の黒を追求して、何点か、出ている。良い作品ではあるけれど、国宝を見ているだけに。
細川さんの陶芸で、信楽焼きが、特に素晴らしい。見事だと思う。
言葉の選びも、私の好きな言葉。
道元の言葉や、禅の言葉が撰ばれている。


作品を作っている時、これが最後と思って制作していると言われる。趣味では、とても。
禅の境地なのか、と思うけれど、所詮は、お殿様。庵といっても、お金をかけて素晴らしい棲まい。陶芸の釜から、作業所も設備が整って、手伝いもいる。
お殿様故に、出来る、贅沢な風雅な暮らし。文化人として、日本古来の文化を紹介する人としては、もっともふさわしい人のようにも思われた。
自然に、あるがままに。

  

Posted by アッチャン at 17:50Comments(0)パリにて

2010年04月28日

ムンク展に出会った。


 




一日中、デパートにいて、買ったのは、結局気に入らない、ラゲッジ。安さに負けた。サムソナイトのコスモライトを買おうと意気込んでいったのに。
プランタンは、10パーセント引きの券があるが、目当てのサイズがなかった。
ギャラリー、ラ、ファイエットに行くと、置いてあるので、同じような割引券はあいのかと聞くと、国際カウンターに行けばもらえると言われた。
高島屋の買い物相談所があったので、そこで聞くと、以前はあったのだけど、厳しくなって。滞在先のホテルか、あとは両替所に置いてあるのを以前は見たことがあります、と。
国際カウンターに行くと、カードは見えているので、聞いたら、ホテルの書類か、パリビジットのチケットを持っていないと、あげられないという。
どちらもないので、両替所を見に。日本人向きではない、小さな両替所に、カードが置いてあった。ラッキーと、それを持って行ったのに、結局、買わず。
失敗した。持ち帰ったバッグは、使い勝手が悪く、おまけに、翌朝から、肩を痛めて、手があがらなくなっている。
今日は、また化粧品を探しにデパートに。


地下鉄で、マドレーヌで降りると、「ムンク」展のポスターが目に入った。
友人が、並んだ、という展覧会。まだやっている。
誰も待っていない。中に入って、10ユーロ、どうするか迷って、やはり見たくて入った。
空いていて、がらがら。ゆっくり見る事が出来て、ラッキーだった。知らなくて、最初の絵から、写真を写していたら、だめだ、と言われた。
ムンクの初期の油絵だけ、カメラに入れた。
外からは小さく見える美術館なのに、中は結構広くて、ムンクの作品も沢山あった。


「赤い家」という油絵を、時代を追って、3枚描いている。最初の絵から、変わっていくムンクの制作スタイルが見えて、おもしろい。絵画として、3作とも、私の好きな絵だ。
「叫び」はなかったが、ムンクの足取りを辿る作品を見ることができて、充実した展覧会だ。それに疲れるほど、絵が充満していないのも、よい。
ほどほどに、ちょうど良い。10ユーロで、ムンクの作品を、見る事が出来るなんて、感激する。常設ではないもの。各地から、個人の収集品を借りて、大変な労力と作業と善意とお金に依存しなければ、実現できないもの。
マドレーヌから歩いて、デパートに。依頼された化粧品は置いてなかった。

  

Posted by アッチャン at 17:03Comments(0)パリにて