2009年10月28日

ぼきっと鈍い音と共にぎっくり腰


 

JFKからサンフランシスコまでの飛行機は、満席だった。窓際に、咳のひどい乗客がいて、いかにも辛そうにしている。中の席にいる青年が、手で鼻を覆っていたが、真ん中でいいから、空いた席はないかと、ホステスに尋ねて、探してもらったら、一つだけ空いていて、そこに移動した。おかげで、楽になったが、窓席の女性は、サンフランシスコまでの6時間半、ずっと寝て、咳き込んでいた。熱があるようだった。




 周りにも、咳をする人が何人かいた。サンフランシスコからは、空いていて、私の席は、ずらっと空いていた。横になれると喜んでいたら、大男が、自分用の大きな枕を持参して、やってきて、座った。アイルではなく、もう一つ中の方に、席を陣取って、真ん中の席の前のテーブルに雑誌を置いた。席を確保するためだ。私が先に、食後、横になって2時間ほど眠った。男は、電気をつけて、雑誌を読んでいた。この男は、飛行機の中に入るときに、私の前にいて、彼女はビジネス、男はエコノミーに、別れを惜しんでいたカップルだった。 女性は時々、食べ物を持参してやってくる。しばらく話して、またビジネスに戻って行く。何度か、そういうことを繰り返していた。男もビジネスに乗せてあげればいいのに。年増のデブ女と、長髪の大男、男の短パンから太った山芋のような足を広げている。トイレに立って、後部座席ががらんと空いていることに気がついたようだ。後部座席の肘掛けをあげて、寝に行った。



 来るときに、一緒になった高校生の団体は、帰りも一緒だった。行きは、彼らプリミエ席をびっしり埋めて、満席だったが、帰りは空いていたので、後部座席に座った。
 飛行機の中では、楽に関空まで帰って来たのに、関空の税関を出てから、荷物を分けようと、変な力を入れてしまって、ぼきっという鈍い音と共に、ぎっくり腰になってしまった。やばい。このまま動けなかったら、と恐怖。でもなんとか、痛い部分をかばいつつ、動けるので、痛みはこらえて、家まで帰って来られた。
  

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2009年10月27日

 1週間のニューヨーク滞在はあっというまに終わった

 





 ロブスター4匹を大鍋で一度に入れてゆでる。付け合わせに、サラダと、トウモロコシ、ロブスターは溶かしバターにつけていただく。




 卵の入っているのは、雌のロブスター。私とミミちゃんは、雄で、息子とMさんは、雌だった。「結婚するから、雄と雌なのよ。」とミミちゃんが。 
 翌朝、ミミちゃんは、台所に座って、アップルサイダーを少しづつ飲んでいたが、頭が痛いと言い出した。
 私がおでこに手をやると、熱があるように感じたので、「お熱があるのじゃないかな。」と言うと、ママは、「学校に行きたくないから、言ってるのです。ミミちゃん、用意しないと遅れるから。」と促しても、座ったまま。小さな手で目を覆うようにして、涙ぐんでいる。遅刻する時間になって、母親は、「お医者さんに行けば、遅刻しても大丈夫だから、医者に連れて行きます。」と言っていたが、そのうち、「年に一度くらい安んでもいいから、今日は休ませます。」ということになった。休めると聞くと、ミミちゃんは俄然元気に。
 ミミちゃんは、私に、いつ帰るのか、と聞いていた。明日、私が帰ってしまうのが寂しいのだと、母親は言う。客があると、いつもこうなるそう。




 久しぶりの快晴の中、3人で出かけた。フォレストヒルの森の中を抜けて、地下鉄のフォレストヒル駅まで、散歩をかねて歩いた。



 森の中に、お城や、豪邸が建ち並んでいる。ユダヤ人のお金持ちが住んでいる。森が私有地になっている。





 ハローインの飾りつけが、庭に施されている。劇場のような庭先で、上演を見るような
舞台装置と演技者の骸骨や悪魔、という大がかりなものもある。





ミミちゃんは、マンホールがあると、そこで踊って見せる。丸い鐵の形を見ると、ねじを巻いたお人形のように踊る。すこぶる元気だ。



フォレストヒルの通りは、おしゃれで、ここだけで、ユダヤ人が生活出来るようになっている。主たる銀行、ショッピング、病院、学校、全てそろっている。勉強熱心なユダヤ人のこと、本屋さんは、バーニーズが大きな店舗を構えている。トイレに行きたくなり、そこにはあるというので、そこで二人と別れた。
 二人は図書館に、私は、もう一度、メトロポリタン美術館に。

少し紅葉


 水曜日から、と言われていた、「侍のアート」という特別展が、メトロポリタンの会員だけに、事前公開されていて、私も入る事が出来た。



 100本以上もあるかと思われる、刀が展示されている。国宝、重要文化財ばかり。
国立博物館や、日本の神社に保管されているものなど、普段は見ることの出来ないものばかり。刀研ぎのビデオが流れて、じっと見入るアメリカ人達。ある人に、何故刀があのように曲がっているのか?聞かれて、美しさの為か、切りやすいからではないかと答えたが、実際はわからない。西洋では、剣はまっすぐだ。焼きを入れているのを見て、どうしてかと聞くので、鋼を強くする為だ、と答えたが、形を形成するためでもあるなあ、とあとで思った。日本人だから、知ってると思われても、無関心で、知識がないことの方が多いので、しどろもどろ。








 鎧、かぶと、陣羽織など、日本の侍が、身につける品々を展示している。
 最後の夜は、私がカレーを作るので、煮込んでいた材料に、仕上げをしなければならない。夕方帰ると、すでに、息子も帰っていた。
  あっという間に、1週間が過ぎた。夜中、このアパートの近くから、飛行場までバスで帰る。空港に近いので、30分もあれば、空港に。
 
  

Posted by アッチャン at 14:26Comments(0)ニューヨークにて

2009年10月23日

中華街から、韓国タウンへ


 


雨は時に、雪の降る冬よりも寒く感じる。雨風に打たれて、傘をさすことも出来ない。
朝、フラッシングという駅にある、中華街で、飲茶を食べに行った。
 日曜日とあって、中国人の家族が、ブランチにやてくる。まだ朝なので、空いているけれど、昼になれば、時間待ちの人で溢れる。



 町一番の美味しい店なのだろう。飲茶は、ボストンが、初めてだった。ニューヨークのマンハッタンの中華街の方が、美味しいと言っていたが、クイーンズ地区に来ると、本格的な中華街で、味は格別だ。


 今日は、2時半に、昨日行けなかった、ステーキハウスに予約を入れているので、軽くすませる。飲茶なのに、運んでくるものが、どれも魅力的で、ついついお腹一杯食べてしまう。今日は、軽いので、飲茶の良さを味わうことが出来た。




 
 中華マーケットでは、息子は、まず、ロブスターを4匹買った。それから、野菜を買っていた。どれも半端ではない。こんなの見たことがないという大きさのエリンギ屋、山芋
しいたけ、などなど。豊富で安い。



エリンギ

山芋
 次に向かったのは、ジャクソン、ハイツ、ルーゥベルトという駅にある韓国街だ。そこのスーパーには、息子がアストリアに住んでいた時に、お造りとキムチを買いに行ったことがある。


ザーサイ

 このスーパーもすごい。きむちの種類も多いし、量も多い。毎日、どれほどの量を食べているのだろう。新鮮なお造りもあるし、さすが焼き肉の国だけあって、肉はものすごい。 カレー用に、肉を買った。息子はししゃもとスノーストーン(蛤)を買っている。
 豊富で、安いと食べ過ぎるから、考え物だ。
韓国料理店に行くと、無料のおかずが、他種類出てくる。チゲを食べに行ったら、焼きサンマの大きいのが2匹、出てきた。キムチや、野菜の煮物、魚、食がありあまっているから、こういうことが出来るのだろう。


 
    

Posted by アッチャン at 12:17Comments(0)ニューヨークにて

2009年10月19日

 身体が欲しがるままに




 昨夜も3時間寝ると、パクッと目が覚めてしまった。時計はまだ夜中の4時、外は真っ暗だ。
 朝、早く、息子は飛行機の授業を予約している。一緒に乗らないかと何度も誘ってもらったけれど、断り続けた。断っているうちに、乗りたい欲望が芽生えてくる。
 朝、行く間際に、また、「行かないか」と誘われて、その気になりかけた時、思い出したのは、トイレの心配。時差が違うので、何時もよおすかしれない。飛行中に、お腹が痛くなったら、お手上げだ。やはり辞退。彼は残念そうに、出て行った。
 それから、ガールフレンドと話をして、時間が過ぎた。彼女が仕事に出かけると、ブログを書き込む。眠気が再び襲って来る。
 6ヶ月前に、シェルターからもらってきた猫が、餌をくれと、可愛らしい猫なで声を発していたが、太りすぎなので、餌はまだあげない。甘やかされて、日に6度くらいやっていたとか。
 キッチンのカウンターの上に座って、不満顔でこちらを見ている。手を出すと、咬みにくる。じゃれちえる時とは違って、きつい。怒っている。無視して、シャワーを浴び、コンピューターの前に座る。餌をもらえないと、観念したのか、甘えに転じて、身体を寄せてくる。

  アパートに下は店や


 眠くてもうだめ、ベッドに横たわるが、眠りにつくまでにいかない。猫がやってきて、私の顔に自分の顔を近づけて、すり寄せてくる。猫に引っかかれるのでは、布団をかぶって寝たふりしていると、布団の上に寝そべって、どっしり重い。
 寝付けないままに、息子がそろそろ帰って来る時間。猫に餌をやり、もう少しと布団に入って、うとうとしかかった所に、息子が帰って来た。
今夜は、ステーキの美味しい店に連れて行ってくれると言っていた。電話をしたら、予約が詰まっていた。もう一軒の出店に電話すると、夜8時45分なら、というので、5時のはずが8時45分に。それまでは、お腹が持たないので、何か食べようということになり、韓国料理の店で、仕事に出ているガールフレンドと待ち合わせている。4時半の待ち合わせになり、韓国料理の店で食事したのは5時、夕食の時間だ。
 アパートに帰ると、二人は疲れたからしばらく寝ると言って、ベッドルームに。私は、コーヒーを買いに、マンハッタンまで行くつもりで外に出た。雨が降り始めて、また一段と寒さが厳しくなってきた。

 



 駅まで10分以上も歩く元気はない。隣にあるスーパーに入ると、買うつもりのコーヒーがあった。「上島珈琲を大事に飲んでいた。」コーヒーは、最後の分を飲んでしまった。 日本のコーヒーは、日本食品の店まで行かないと買えない。私が良く使っている、イタリアのラバザを買うことに。幸い、隣の店にあった。日本で買うのと同じ値段。有機野菜のサラダ菜をついでに買った。息子にビールを。真っ白でおおぶりのマッシュルームも。
 アパートに帰ると、彼らはぐっすりと寝ている。私も、ちょっと横になる。今度は寝てしまった。目覚めると、8時40分。 レストランの予約の時間だ。息子に声をかけると、5時食べで、お腹が一杯だから、キャンセルするという。
 そういうこともあろうかと、買っておいた、サラダが役立つだろう。
10時頃になると、お腹が空いたと言いだした。枝豆とミックスサラダを、ビールで。
ヤンキースのプレイオフ戦、松井の応援に力が入る。ニューヨークに来てからはヤンキーズ、ボストン時代は、ボストンに熱狂していた。所変われば、品変わる。
 サラダを食べると、身体の掃除が行き届いたように感じる。食べないと、血管が詰まって、血が通わなくなるような感覚がする。本当は、気のせいだけなのかもしれないのに。野菜嫌いの、中田(サッカー)は、スナック野菜しか食べられない。それでもあのバイタリティーと健康を保持してる。
こうでないといけない、と自己に与えるプレッシャーの方が、身体に悪影響なのだろう。偏食家は、偏食が身体にあっている。動物的感覚で、自分に要求する物を知っているのかも。
 好きな物を食べ、好きな事をして、それに伴う罪悪感や、自己否定を持たなければ、それがもっともベストな選択なのかもしれない。  

Posted by アッチャン at 07:58Comments(0)日々の事

2009年10月18日

MOMAから、アクワグリルへ

 
  


金曜日の夜、息子が、スプリングストリートにある、海鮮レストラン「アクア、グリル」に予約を入れた。週日は、子供がいるので、家で食事して、週末は外食を楽しんでいる。今夜は、息子の誕生日祝いをかねている。
 金曜日と言えば、MOMAが4時からフリーに、6時から、グッゲンハイムと、ホイットニー美術館が無料になる日で、いつも9時まで美術館周りをするのだけど、今夜は6時にシェラトンホテルでの待ち合わせが決まっている。MOMAしか行けないが、息子の会社の前に、MOMAがあるので、ぎりぎり迄、見ることができる。



 MOMAに行く前に、E線の終点である、WTC(ワールドトレードセンター)まで行き、ディスカウントデパートのセンチュリー21に行く。ワールドセンターの跡地の建設は、進んでいないように感じる。その前に、デパートがある。ここは、いつも混んでいる。世界のブランド製品が、安く買える。ラルフ、ローレンなどは、それほど引いていないけけれど、日本では、とても高い。
私の目当ては、9月に生まれた妹の赤ちゃんへのプレゼント。可愛くて、高価なブランドの子供服がそろっている。今日は荷物になるので、下見だけ。
 MOMAに行き、絵画を展示している5階に、真っ先に上がる。ここは、人が混み始めるので、まず最初に見ておく方が無難だ。




 MOMAにある、作品は粒ぞろいで、秀作が多い。MOMAには、アンリ、ルソーの大きな絵画 が2点ある。代表的作品ばかり。有名な作品だ。
 パリの従姉妹がニューヨークに来て、見たかった作品は、MOMAにあって、彼女はメトロポリタンにしか行く機会がなくて、見ていない。






今回は、先日テレビの映画で、「フリーダ」を見たことも関係して、メキシコの画家、DIEGO DIVERAとその妻FREEDAの作品を紹介したい。向かい合わせに展示してある。4点の素晴らしい作品ばかり。

   

 


6階の特別展示は、座ることを拒絶する椅子の数々を展示していた。疲れてくる睡魔が襲ってくる。座ると、たちまち、こっくり。ちょっと休んで、また歩き、ちょっと休んでこっくり。



 6時にシェラトンに行くと、息子が既に来ていた。E線で、スプリングストリートで降りると、すごそばに、「アクワ、グリル」があった。




カメラがおかしくなったので、こんな色

牡蛎と蛤のプレートで始まり、それぞれが好みのものを選んだら、皆別のものになった。このレストランは、毎年、ニューヨークの美味しいレストランに選ばれ、雑誌にのよく紹介されている。予約がなければ、入る事が出来ないほどいつも混んでいる。
私が選んだ、ホタテ貝と、蟹肉のリゾットは、すごく美味しかった。ホタテは、ミディアムレアー。息子は、コッドという魚料理、ガールフレンドは、ブイヤベース、味は、どれも保証付き。ギリシャの白ワインが、料理になじんで美味しかった。  

Posted by アッチャン at 01:02Comments(0)ニューヨークにて

2009年10月17日

雨の中、美術館へ



 

 雨風に打たれながら、メトロポリタン美術館にやってきた。花屋さんの店頭に、大きなカボチャが並んでいる。ハローインがもうすぐ。

年会費を送ったのに、新しいカードが届いていない。メンバーズカードの受付で、古いカードを見せて、そのことを告げると、コンピューターで調べて、確かにお金は入っていて、郵送されるので、仮のカードを出してくれた。2,3週間箱のカードで通用するらしい。
 美術館の中に、いると暖かいし、トイレの心配はなく、快適そのもの。お腹が空いているので、カフェテリアで腹ごしらえから始める。
 ここのカフェテリアは、寿司があり、パスタやハンバーグなど、どれも美味しいとか。私はいつも、サラダを食べることにしている。






 卵やトマト、ブロッコリーなどは、目方があるので、サラダ菜をたっぷり盛って、タマネギのスライスと、チーズを少し乗せる。ドレッシングは、別の小さな容器に入れる。
 そうすれば、最低の料金で、最高に美味しいサラダが味わえる。グラムで料金が決まる。他の人達はそんなことに気を配る人は少ない。以前に若い女性がそういているのを見たことがある。
 大抵の人達は、卵を乗せている。お好みの食材を入れ終わると、お皿にたっぷりとドレッシングをかけて,支払っている。サラダが、15ドルなんて払っている。私のは3ドルを少し越えた程度だ。
 最近日本でも、ベビーリーフが売られている。私はそれが大好きで時々買っている。
 ベビーリーフは、軽くて、少ししかないのに、高い。


 

雨だから? 美術館は平日なのに、混雑していた。カフェテリアも座る場所がなかなかないくらい。たまたま見つけた席に座ると、すぐに、相席してもいいかと親子連れが聞いてきた。彼女達は、クレープに包んだサンドイッチとジュースを選んでいた。カロリーがありそう。ダイエットしているのに、一向に目方が減っていない。元に戻りつつある。代謝がをしなくなっている。
 美術館の特別展は、「ワットーと音楽と劇場」というタイトルと、「アメリカの歴史を描く」というもの。
 ワトーの絵画は、光と陰のコントラストが美しい。イタリア座のコメディアンを囲んで、ものめずらしげな女性達、ワトーは、特別展の作品は、プライベートコレクションも入っているからか、撮影は許されない。



 最近は、美術館を何時間もかけて見る元気力が無くなって来た。時差ぼけと疲れも関係してる。2時間ほどは頑張って居て回り、アパートに帰った。

 



 昨夜、うに、醤油つけいくら、サーモンを買って、待っていてくれた。今夜は、その残りを使って、イカリスーパーのちらし寿司の元を混ぜて、上ちらしを作った。
 息子は、あまり気が乗らない顔をしてたけれど、美味しくて、翌日のお弁当に持参したほど。 
   

Posted by アッチャン at 21:52Comments(0)ニューヨークにて

2009年10月16日

1年ぶりのニューヨーク



 


 1年ぶりのニューヨークに寒気で迎えられた。翌日は朝から雨で、すごく寒い。新しい住所なので、土地勘がわからない。
 息子は、アストリアのアパートを昨年の暮れに引きかげて、ガールフレンドのアパートの部屋借りをしている。
 8歳の可愛い女の子に暖かく歓迎された。おもてなしをするのに、一生懸命で、日本語がとても上手、広島弁で話をするのが、親しみがあっておもしろい。
 学校がお休みになると、アメリカ人のお父さんのご両親宅で滞在し、夏の間は、広島のお母さんの家族の所で過ごす。週日はお母さんと、週末はお父さんと暮らしている。働いている母親達は、互いの子供を交代で迎え、ベビーシッターの家で、母親が迎えにくるまで、宿題をしながら待っている。様々な場所に、対応慣れている。
 日本の子供とは、全く違って、オープンマインド。どうして、私を楽しませようか、それは涙ぐましいほど気を遣ってくれいてるのがわかる。
 それは、きっと、彼女の体験から来るものだろう。初めて、どこかに迎えられることが、不安で、心配だということを、よくわかっているからだ、と思う。
 両親の元で、安定した生活の中に、どっぷりつかっている子供だったら、奇異な目で迎えるか、どう対処したら良いのかわからずに、とまどいながら、サイドから眺めるように、恥じらいを示す所だろう。コミュニケーションが成立するまで、ある程度の時間が必要になるだろう。
 国際的感覚を身につけている、8歳の女の子は、彼女の体験教育から、すでに、ものおじしない、堂々とした交際術を身につけている。
 朝、土地勘がわからないので、学校に送っていく、お母さんに同行していった。
学校へは、必ず、送り迎えが必要で、行き交うお友達のお母さんとの挨拶、遅刻すると、学校からペーパーをもいらって注意されるそうで、なんとか間に合うように、必死だ。
 その日は、なんとか、おまけでセーフだったそうだ。学校の近くに、最寄りの地下鉄駅がある。そこからアパートまで帰るのに、公園を抜けて行くと、近道だそう。






 なんとなく、ボストンに近い雰囲気が漂っていて、息子が気に入っているのがわかる。 その地域は、ユダヤ人がアメリカに逃れて、住み着いた所で、他にイスラムのアラブ系の人達も住んでいて、ここでは摩擦はなく、仲良く暮らしているらしい。
    ユダヤ人の学校に 通わせている。日本でいえば、いわゆる進学校という所、ユダヤ人は、学力が高く、教育に熱心だから。
    庭のある大きな一軒家が並んでいる。最低でも2億円するそうだ。ユダヤ人はお金持ち、もう一駅先は、もっとすごい家が建ち並んでいて、ニューヨーク郊外の、高級住宅街になっているらしい。
    ケネディー空港に近く、マンハッタンまで、地下鉄の快速にのれば、20分くらいで行ける。24時間の空港バスは、駅前から出ている。
    以前に、ニューヨークからの地下鉄工事で、深夜はストップするので、この駅からバスがあるのを聞き、見に来たことがあった。バスに乗り、ケネディー空港のどのあたりに停まるのか、シュミレーションで乗ったことがあった。地下鉄にエレベーターがなかったので、これは困ったと思っていたが、地下鉄と代替バスの連絡で、この駅からのバスは使わずに済んだ。 駅前だけは見知っている。
     ダウンコートがいるくらい、寒く、風と雨が強くなるという。    

Posted by アッチャン at 23:40Comments(0)ニューヨークにて

2009年10月12日

母は自由人になった


 

母に会いに行った。戸口で待っていると、ヘルパーさんと母が一緒に階下に降りてきた。母は、すっかり外出の支度が出来あがっている。
待っていたのだろう。今日は、午前中に、公園に行って、お弁当を食べたらしい。母はそのことを覚えていた。面会帳に記入をすると、面会に来た人の名前が書いている。しばらく遠ざかっているので、連休の間に、誰か面会に行っているだろうと思っていたが、誰も行かなかった。
 母に会いに行くのは、ほとんど私一人だけ。母に、弟と妹に会いたいでしょうと聞くと、「あの人達は忙しいから。」と淡々としている。
以前は、行ってあげてほしいと願ったけれど、今はそういう期待は持っていない。私の問題ではなく、母と弟妹との関係なのだから、私は私なりに、他の人達は、その人なりの事情があり、愛情があり、気持ちに従って、行動しているのだから。
 母だって、別に来てもらいたいと思っていない。忙しいのだから、来なくて良いと思っているだろう。母は子供達を、そのような大人になるように育てたのだから、母が今受け止めている事は、母と父の、子育て教育の結果なのだ。
 私は、私なりに、他の人達は、その人達なりに、で良いのだと思っている。
私が気をもむ必要なく、母は、母の人生を考え、精一杯生きているのだ。規則正しい生活のお陰で、暴飲暴食に走らないお陰で、リウマチ炎症の数値は、順調に下がっている。身体は健康になっている。頭は益々呆けていく。ストレスがないので、長生きの秘訣を手に入れているようなもの。
怪我をしないように、転ばないように、気をつける事が肝心だ。死にたくない、と母が願っているのだから、生きる、生き続ける希望を抱いている。つまりは、幸せなのだ。
今日も、母が好きな「神戸屋」に連れて行った。
母は、他者への垣根を取り払ってしまっているので、自由人とも言える。交差点で横にいる外国人を見て、
「あれ、外国人やった。かっこいいわね。背が高くて、さすが外人さん。」
母は、あからさまに、その人を見て、笑顔を見せる。外人さんは、嬉しそうな笑顔で返してくる。二人の間に関係が生まれる。
神戸屋に入り、小さな子供を見ると、可愛い、可愛いの連発で、その子から目を離さない。手を振ったり、あやしたり。その家族が席を立ち、母に挨拶して、レジに行くまで、子供にずっと手を振っている。最後の最後、子供の姿が消えるまで、母は振り返って、手を振っていた。
モザイクのような、出来ごとの、組み合わせは、母の生きがいを形成している。
  

Posted by アッチャン at 21:33Comments(0)日々の事

2009年10月11日

心と懐が寒い時には、 ふわふわ温かさを



 

ダイエットのせいで体力が落ちたのかどうかはわからないが、喉が痛くなって、新型インフルエンザではないか、心配で、以前から行っている、消化器と整形外科の看板をかけている医院に行った。先日、市の検診をしてもらった医院は、連休を控えて、おそらく超満員にちがいない。
宝塚のお医者さんは、とても親切で、やさしい方なので、良いけれど、心臓の発作など、緊急に行きたい時には、時間がかかるの。空いているので重宝なのだけど、整形が専門で、行き始めたのは、肩が痛くなったから。それ以来、なんとなく内科も見てもらっていた。肺が心配になって、小林のお医者さんに見てもらった。混んでいる所と、空いている所と、医院も場所によって違うようだ。宝塚の医院は、すぐそばに、総合病院が、2軒ある。周りは全くの住宅街でなにもない。小林の医院は、駅前で、隣が整形のリハビリ医院があり、食品の安売りの店が並び、スーパーと銀行もすぐ近くに。立地条件の差は大きい。
 でも、昨日は、結構混んでいた。マスクをした親子、他の患者さんも全員マスクをしている。私の喉の痛み方は、肩こりからではないかと思われるので、それ以外には何も症状がない。医者は、喉を見て「風邪でしょう。」全くインフルエンザではないので、検査不要だと言われた。
 風邪薬を出してくれるというので、ついでに、湿布薬とうがい薬をほしいと頼んだ。以前に、耳鼻科に行ったら、外耳炎ではなくて、肩こりでしょうと言われた。今回は、喉のリンパ線がはれて、耳まで張った感じと詰まった感じ、それに、肩が凝っている。
 喉から、肩になのか、肩コリから喉になのかはわからない。なので、風邪薬を飲み、喉から肩にかけて、消炎剤の湿布を貼っている。
風邪なら、母のホームを訪問することは、控えておいた方がよいだろう。肩コリなら、ヘルスクラブで、運動した方が良いだろう。
 どっちつかずで、家の中にいる。今夜は友人と夕食する予定だったのに。外食にかけて、普段は禁酒、摂食に勤しんでいるというのに。

母が借りているベッドが固いためか、お尻が痛いと言っている。ふかふかの温かいベッドパッドを買って行ってあげたい。借りている布団をやめて、羽毛布団に。母はまだ、お寝症パットなど必要ないし、万が一にも不始末をすることもない。借用は、そういう場合のためにある。そういう状態になれば仕方がないが、お尻が痛むのを我慢しながら、月に4500円払って、借りている。それでも快適な布団ならまだしも、これから寒くなる。
 温かくて、肌触りの良い品が、スーパーに行けば、揃っている。私も、今年の冬は、マクロファイバーのカバーと敷きパッドの温かいものに変えたいなあ、と思っている。寒くなると、身体に力が入るので、肩が凝る。
懐が寒いので、身体だけでも温かく、気持ち良く。

デフレ効果で、めちゃやすの、魅力的な商品が溢れている。
  

Posted by アッチャン at 14:26Comments(0)日々の事

2009年10月10日

暴力的言動が、恐怖心と猜疑心を誘発した

 

冬物がないですよ、言われて、早速買いに行った。弟の家にも、まだ沢山置いているけれど、洗濯機で纏めて洗うので、それに耐えるものしか使えない。母は、自分がこんなことになるとは想像もつかなかっただろうから、クリーニングか、手洗いしないといけないものがほとんど。
 アクリル製品や綿製品は洗濯機でOKだけど、傷みは早い。
下着は軽くて、温かく、肌触りの気持ちの良いものを選んだ。上着は、ちょっぴりお洒落で、可愛らしいものを。ピンクだとか、色の柔らかいものが、母に似合うのだけど、何もかも一緒に洗濯機に放り込まれるだろうから、色のついているものを選ぶ方が無難だろう。
母の喜ぶ顔を思い浮かべながら、ホームに行った。昨日、神戸屋で美味しそうにシュークリームをぺろりと平らげていた母は、別段変った風ではなかった。ところが、次の日には、妄想?に取りつかれて、落ち着きがない。

[誰かが、勝手にとんでもないことをしているのよ。こんな所にいつまでいても仕方がないから、早く家に帰らないと。ひどい状態にされてしまったの。] と言うのだ。
何のことかさっぱりわからない。「何処が?」と聞くと「上の階も、酷い状態になっているの。誰か、悪い人がいて、」と憤慨している。
ヘルパーさんに、聞くと、「時々、何かがなくなったとか、盗られたとか言われることがあります。」
4階に一緒に上がって来た、Tさんは、自分ではない、とおろおろしだした。 彼女は不安神経症らしい。
「いいえ、他の人で、関係ないですよ。」とヘルパーさんが言う。
私は、Tさんの手を取って、[大丈夫、安心だから。] と。彼女は、母と仲良しでいつも一緒にいる。
母に買って来た、服を見せても、あまり関心は示さない。そればかりか、私が持って行った服を、私に着てくれないか、と言い、私がいらないのなら、捨てるのだと息巻いている。「もう、きっぱりとあっさりしているのよ。あなたがいらないのなら、捨ててしまいますからね。」
私が着ていった上着まで、同じ対象になっている。

 箪笥の引き出しに、何が入っているのかを紙に書いて、貼ってください、と言われて、母の箪笥の中身の入れ替えをした。入れ替えて、夏のタオルケットを持ちかえるように袋に入れていた。
 母はいつのまにか、またタオルケットを箪笥に入れて、新しい洋服を出して、「こんなのいらないから」あなた着てよ。」



Tさんは、不安げな顔をして、部屋に入って来たので、母を促し、一緒にソファーの前に座ってもらった。テレビで、美味しそうなステーキを矢焼いている。食事を話に頭を切り替えた。やっと二人は落ち着いたと思った頃、3階にいた、老人が、ヘルパーに車椅子を押してもらって、上がって来た。
 Tさんは、突然怯え出した。以前にも、[あの人がいやなの。怖いからいやなの。] と言っていたのを聞いていたが、そのときよりも酷くなっている。怒鳴りまわっていたので、それが怖いのだろうと思っていた。昨日は、部屋で寝ていて、事務員が起こそうとやっきになっていた。やっと起き出したかと思うと、事務員の胸を二つの手で、しっかと掴む動作をしている。エロ爺、と事務員さん。
 エロ爺は、それだけではなかった。4階の女性達を,震え上がらせてもいた。
大人しく、無理を言わないし、手のかからない人は、母と一緒に入居したTさんだけだそうだ。あとの人達は、2,3週間は、随分てこずったという。特に、この老人は、威圧する恐ろしい声で怒鳴り続け、ヘルパーと戸っ組みあいの暴力が続いた。やっと最近、大人しくなってきたそうだが、その間に、Tさんに言い知れぬ、恐怖と、不安神経症を誘発した。気丈な母には、油断のならない人、警戒すべき人物になっている。
「 一代で財の成した男の人は、もう大変です。」とヘルパーさん。
 4階に、あと二人、予約が決まったらしい。一人は全盲の男性だという。ヘルパーさんの負担は益々多くなる。
一体、このグループホームは何だろう。なかなか決まらないと思っていたら、どんな状態でも、入ってくれさえすれば、良いというのだろう。グループホームは、軽い認知症の人達が共同生活する場であるはずなのに。

  

Posted by アッチャン at 15:38Comments(0)日々の事

2009年10月09日

乳癌検診


 小浜の朝市、フィッシャーマンズ

乳癌検診キャンペーンに入った。ラジオで、アグネスチャンがゲスト出演していた。その日、私は、初めて受けた、マンモグラフィー検査の結果が出たという連絡があり、病院に向かう途中だった。乳癌の手術を受けた人が、私の周りにも何人かいる。芸能界でも、多くの女性が、体験者だ。一度受けなければ、と気にはなっていた。
市の検診は、無料で受けられるので、受けておくに越したことはない。マンモグタフィーは痛いと聞いてたが、確かに、すごく痛かった。
「最初から痛いのは、おかしいですね。まだ挟んでないので、乳腺かもしれませんね。」と検査員が言うので、
「筋肉痛かも知れません。あちこち痛いですから。」と言っておいた。



病院につくと、結構混んでいて、順番がなかなか回って来ない。 待合で、待っている間、乳癌の知識というパンフレットがあったので、手に取ると、そこでは山田邦子の体験談が載っていた。健康チェックの番組で、偶然に、しこりがあるのに気付いたのだという。毎年、身体のチェックは受けていたが、主治医が亡くなって2年の間、ドックを受けていなかった。
 乳癌は比較的、治りやすい癌らしいが、マンモグラフィーと超音波の検査で、90パーセントの確立で癌細胞を発見出来ると書いている。
 私の番が来て、診察室の中に入ると、結果だけ聞くのかと思ったら、触診があった。

 

 こうだから、乳がん検診には行かなかったのに、マンマとマンモに騙された。
市の検診では、マンモグラフィーが最も信頼性が高いということで、推奨しているが、超音波まではしていない。本を読んで、超音波をしないでいいのか心配になった。
 その日のうちに、検査をしてもらえないかと聞くと、それはだめだ、予約を取りなおしてもらうようになると言われる。本には、石灰化がある場合、超音波をすれば、と書いている。
[石灰化はありませんか?]と聞くと、「ありません」と帰って来た。
じゃ、まあ大丈夫だろう。超音波は別に実費がかかる。


 検査が終わって、太鼓判を押してもらうと、心が急に軽くなる。自分では、いままでも何となく大丈夫だろうと思って暮らしていたけれど、乳癌の話を聞くと、大丈夫かな、と一抹の不安にかられたり。
 人間ドックにはいると、結構費用がかかるので、国民健康保険の加入者は無料というのは、本当にありがたい。
血液検査をしてから、今は、食事療法と体重コントロールに勤しんでいる。
祖父が良く言っていた言葉「腹八分目に医者知らず。」「もう少し食べたいけれど、この辺でやめておきますわ。」
 祖父のように、定規で測ったような生活はとても出来ない。山あり、谷ありがおもしろい。今度の検査で、問題なければ、私のことだから、また手綱を緩めるに違いない。その為に、今、コントロールしているのだから。
 
 
  

Posted by アッチャン at 03:16Comments(0)日々の事

2009年10月06日

小浜で太田さんが訪れた居酒屋「きらく亭」

 


オバマ大統領と同じ名前の、小浜は、名前の恩恵はなくても、見所が多く、観光に絶好の場所だから、腰を据えて、ゆっくりするのにも良い。それとも、新鮮なお魚と美味しい料理を食べに、通って、押さえどころを見て回るのも楽しいだろう。
 西宮北から、小浜西まで、高速道路が出来ているので、1時間30分もみておけば、小浜に到着する。土日、祝日は、例の高速道路千円で行けるので、日帰りでも。

 

 小浜駅近辺にも、大田さんの[居酒屋100選]に掲載されている店が2軒ある。そのうちの1軒に入った。干物の炭火焼と、酒の種類が豊富で、こだわりの銘柄を揃えている。東京にも、干物を出荷しているとか。

 
 炭焼きの網をテーブルの前に置いて、好きな干物を自分で焼いていただく。カウンターで、ずらと並べられた、干物の種類は圧巻。若狭カレーと、ハタハタを選んだ。これは美味しい。お刺身の盛り合わせの中で、赤えびとサザエが美味しかった。



 焼きサバ寿司

鯖街道でもあり、サバは若狭の名物。サバ寿司と、焼きサバ寿司のどちらにしようか迷った末に、焼きサバ寿司にした。これは絶品だった。私がよく買う、焼きサバ寿司とは違った。この店の独自のもので、とろける様な美味しさ。食べられなければ、持って帰ろうと思っていたのに、残らなかった。若い人が多く、天ぷらや、サラダ、肉料理なども。値段は安い。




 小浜にある、もう一軒の店[沖の石]には、今回は行けなかった。こちらの方は20年の老舗で、料理自慢の小料理屋さん。最初、覗いて、客が少なかったので、高そうだから、と「きらく亭」を選んだけれど、次の楽しみに。
  

Posted by アッチャン at 00:52Comments(0)旅のグルメ

2009年10月02日

尿の匂いが

 
 

母のグループホームに行くのに、足が重くなっている。日曜日には、ロールケーキを2個持参して行き、「これ皆さんの食べてもらってください。」と差し出した。最近、手土産持参でないと行きにくくなっている。毎回というわけには行かない。4階への入居者は4人から増えない。母はほとんど、3階の人達の中に交じって座っている。

 今日は、母に飲ませてもらっている、野菜ジュースが切れているようだったので、持参した。やはり、母は3階にいて、ぼっと外を眺めていた。
前回、問題になっていた眼鏡は、一件落着したようだった。
月曜日と金曜日は、入浴の日に当たっている。3人か、4人、纏めて、入浴するらしい。そういう時に、眼鏡をかけている人達が、外すので、誰のものかわからなくなる時があるという。母と一緒に入居した女性の眼鏡がないと、面会にやっていた娘さんが言っているという。母がかけている眼鏡が、その人のものではないだろうか、と聞かれたが、同じような眼鏡だと言われると、確信が持てない。他の人の写真が母のバッグに入っていることもあれば、他の人の下着を着せられていることもある。

4階に上がって、母の箪笥を調べたが、同じような眼鏡はなかった。見慣れない眼鏡があるので、それを3階に持って行き、これではないのかと尋ね、一応その眼鏡を渡して、家に戻った。弟のお嫁さんに聞くと、その眼鏡は、母が上等だからと大事にしまってあるものだった。通常している眼鏡は、バイオレット色が入っているものなら、母の眼鏡だと言う。

 電話をかけて、母の眼鏡だったことを伝えておいたのだ。母は眼鏡を3つ持っている事も伝えておいた。あれから、おそらく娘さんに確認を取ったのだろう。それでも、その方の眼鏡はまだ紛失したままらしい。
 4階にジュースを持って上がると、母の部屋の前が、おしっこ臭い。ヘルパーさんに言うと、「お掃除はしているのですが。」とのこと。[こびりついて]と彼女は言う。便所には、一緒に入るそうだ。汚物で遊ぶ人がいるから。母は、お布団を汚すことも、トイレで失敗したりすることはないが、そういう人達と一緒に暮らしている。

私は、時に、この不潔な匂いが鼻に着くのが、たまらない。今日の匂いは、母の部屋の前にある納屋から出ているものだった。お布団を押しこんである。その布団が原因だった。一日150円で、汚れたら、いつでも交換出来るという布団から放出する匂いだった。

 母を散歩に連れ出した。母は、お尻が痛いと言う。座ってばかりいるので、お尻が痛くなったのではないかしら。腰を上げるのに、苦労するようになっている。ゆっくりと、歩いて行くうちに、少し楽になったようだ。「歩かなくちゃだめよ、足腰が弱るから。」
30分ほどかけて歩き、神戸屋に入った。

「足腰が、いよいよだめになってきたわ。もうあまり長くは生きられない気がするわ。苦しまないで、ころって死ねたらいいけど。」
 母は弱気になっている。

美味しそうなシュークリームがやってきた。食べだすと、また少し元気になった。

 
  

Posted by アッチャン at 00:21Comments(0)日々の事